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「あ、となりの家のパリーピさんです」

　イフが、すっと言った。

「となりの家のパリーピさん、会ったこともないけど、教えてる相手と内容……っ！」

　びっくり仰天(ぎょうてん)、ここにきてこのタイミングでの新キャラ登場である。

　もちろん、パリーピという人物と俺に面識(めんしき)はない。

　だが、俺は、パリーピという人物に一言(ひとこと)もの申したい気持ちになった。

　パリーピさんとパリピは関係がないだろうし関連性もないだろうが、語呂が似すぎである。

「パリーピさんが気になるのですか？」

　と、イフが、聞いた。

「気になっているのは、イフのウェーイ系パリピ言葉だよっ」

　インターネットで漁(あさ)った程度の知識だが、パリピという言葉がある。

　これは、パーティー・ピープルすなわちパーティー好きな人々のこという。

　そして、単にパーティーを好む人々という意味だけではなく、より広い意味で様々な機会に集まって楽しそうに騒ぐ若者たちという別の意味もある表現だ。

　騒ぐという要素が必要以上にピックアップされてしまうケースも多い。

　楽しそうに騒ぐことを否定的に捉える見方もある。

　そして、ウェーイ系とパリピは、セットで語られることが多い。

　とにかくノリを重視するのが特徴(とくちょう)の一つだ。

　よくも悪くも、ノリがよすぎて軽薄な言葉づかいで楽しそうに騒ぐのである。

　よく受けとめられれば、とてもフレンドリーという印象になるだろう。

　悪く受けとめられれば、とても軽薄という印象になるだろう。