表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

419/4640

4-206

 以上のように、ツーマンセルは、非常に魅力的な戦術である。


 しかし、光りあれば影あり、表あれば裏あり、メリットあればデメリットありである。


 見方を変えれば、戦力二倍どころか二分の一すなわち半分にもなりかねない危険もあるのだ。


 不本意にもまたうまく噛み合わずに、互いに足を引っ張ってしまう事態に(おちい)ってしまうならば、目も当てらない。


 どろぬまというものだ。


 ツーマンセルは、この危険をもはらんでいることは忘れてはならない。


 さきほどのSTG(シューティングゲーム)の二人同時プレイを、例に挙げてみよう。


 ご承知のように、上下同時の砲台エリアについて、二人同時プレイだと画面上半分と画面下半分に役割分担が可能だ。


 しかしながら、二人とも画面上半分の砲台に意識を集中してしまったとしたらどうだろう。


 画面下半分の砲台からの弾によって、ゲームオーバーになってしまうかもしれないのだ。


 ゲームをクリアするために、二人が連携した結果がこれでは、本末転倒だろう。


 ちなみに、なぜこれほどまでに二人同時プレイの負の面を説明できるかというと、はっきりとした理由が存在する。


 もうおわかりだろう、俺である。


 俺が当事者なのである。


 連携を魅せプレイにはしって砲台エリアでゲームオーバーになった原因を作った、俺である。


 加えて言うと、一緒にプレイしていた相手に相当いやめちゃくちゃにたたかれた、俺である。


 そう、あれは、ある真夏の夜の出来事だった。


 暑苦しさにさいなまれながらも、麦茶で喉を(うるお)しながら、和室でコントローラーを握る俺たちは、ゲームクリア目前だった。


 そして、悲劇が俺たちを襲った。




「ぎゃあああああああああああっ! なにやってるの、お兄ちゃん……!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ