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説明しよう。
(ぎゃあああああああああああああああああああああ……っ!)
俺は、イフに言葉を返しながら、心の中で叫び続けていた。
ストレートに言うと、やせ我慢をしていた。
そう、着地である。
かなりの勢いをつけて、着地したからだろう。
足全体が、ばしばし悲鳴を上げていた。
普通は、骨折どころでは済まない高さからの降下である。
俺のいた世界の普通の一戸建ての家の二階のベランダからだって、飛び降りることにためらうすなわち躊躇する、当たり前だ。
ましてや、デエカの木の高さは、ベランダの高さなどゆうに超えている。
相当高い所まで跳躍して、相当高い所から降下したのだ、相当足にくるに決まっている。
(ぎゃあああああああああああああああああああああ……っ!)
俺の心中シャウトには、イフは気づいていないようで、顔を輝かせたままである。
「ソラっ! 他にもスキル、持っているんですよね?」
と、イフが、わくわくした様子で聞いてきた。
イフのサイドテールが、ぴょこぴょこ揺れていた。
「……まあ、な」
と、俺は、返した。
イフは、続けて、
「この前、高位魔法を使っていたから、ステータスは魔法使いよりかと思っていたんですが、やっぱり体術や剣のほうもいけるんですね!」





