表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

413/4640

4-200

 積極的な女子など、男子を名指しで一生懸命応援していたりもしていた。


 何々君頑張ってという(たぐい)のものだ。


 そして、女子の応援にはステータスを一時的に向上させる効果があるのか、応援された男子は妙にやる気になって、追加得点をあげたりするのだ。


 そんな応援する女子たちの表情について言えば、形容が難しい。


 感心とか歓喜とか情熱とか難しい形容は似つかわしくないのではかいか。


 ストレートに、きゃあきゃあという形容がしっくりくる。


 感心や歓喜や情熱にあふれた声援は、男子にもできるだろう。


 しかし、きゃあきゃあという声援は、男子にはできないのではないか。


 つまりは、かくのごとき声援は、女子の特権なのだ。


 そして、ここまでで導き出されるのは、きゃあきゃあイコール黄色い声援、だ。


 この公式に異議を唱える諸兄姉(しょけいし)は、そう多くはないだろう。


 ちなみに、俺は、運動神経は並で、サッカーの試合などでも特に活躍することもなかった。 


 よって、そのような声援を送られたことはただの一度もない。 


 イフの顔は、そのような女子たちの黄色い声援に通ずるものがあるように思えた。


「……ふっ」


 俺は、そんな回顧(かいこ)をしながら、短く息をもらした。


 誤解のないように言っておきたい。


 只今(ただいま)にして息をもらしたのは決して格好つけでも何でもないのである。


 俺の身は、重篤(じゅうとく)な事態に陥っていたのだ。


 ありていに言ってしまえば、俺は、まずいすなわちやばい状態になっているのである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ