表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

405/4640

4-192

「コマンドを……引き寄せるっ!」


 俺は、強く技をイメージした。


 この自分が引き寄せたい技を引き寄せる感覚は、ふわっとした曖昧なもので、説明できる(たぐい)のものではない。


 開き直って言ってしまえば、これはそういうものなのである。


 無理やり例えて言うならば、俺のいた世界で流行っていたおまけシールつきのチョコレート菓子だろうか。


 おこづかいで購入できる手軽な値段と魅力的な豊富な種類のキャラクターが功をそうして、幅広い層にうけている人気シリーズである。


 おまけシールの中でもキラキラしたレアのキャラクターのシールが人気だった。


 これを引き当てるのに、コレクターは躍起(やっき)になっていた。


 一箱の中には三十袋くらいが入っていて、基本はバラ売りである。


 左側の列の前から七番目の袋にレアシールが封入されていると、まことしやかにささやかれていたが、真偽のほどは定かではない。


 都市伝説レベルの話だ。


(山田が、よくレアシールをきれいに整頓したファイルを自慢していたな……)


 と、俺は、思った。


 またしても、俺の友人の山田が絡んでいるのだが、この話は割愛(かつあい)すなわちカットである。


 俺のコマンドを引き寄せるプロセスは、そんなレアシールを引き当てるのに似ているような気がした。


 何となくそこにあるだろうと勘を働かせて、引き当てるひいては引き寄せるのである。


(……よし)


 閃光が(はし)って、頭の中で文字列が(ひらめ)いていた。


 6+少P。


 これは、強烈な衝撃(インパクト)が生じさせる、掌底打(しょうていう)ちである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ