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言っていれば、だ。
間接的な肯定である。
肯定はしていないが肯定している。
表現に矛盾ははらんでいる。
いるものの、実質的には肯定というわけである。
ゲイナーの言動は、これと同じようなものだ。
イエスとかはいとか、そういう肯定の言葉はない。
だが、そのように肯定してこそはいないものの、大っぴらに"そちら"側なるオークションの話をしている。
ことここに至っては、もはやストレートな調子である。
なかば開き直った、とでも言おうか。
もはや隠そうとはしていないようである。
腹をくくってあらかた話してしまおう。
そういうことなのかもしれない。
ゲイナーは、軽く息をついてから、
「500万ネカというのも、実際にオークションで3000万ネカ以上の値がついてからで構わないと言いましてね」
と、言って、
「こちらとしても、リスクの低い話だし、のることにしたわけです」
と、続けた。
(……)
なるほど、表面の話だけ聞けば、たしかに悪い話でもなさそうにも思えた。





