表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

390/4638

4-177

 俺たちがもたもたしている間にも、スライムたちは包囲の輪を(せば)めてきていた。


 一刻の猶予もなさそうだ。


「……わかっています! 一刻を争う事態だということはっ!」


 イフは、真剣な表情である。


「いや……わかっているならね、その……」


 マンガで言えばピンチに陥っているヒロインのような表情のイフは、


「何としても間に合わせる……っ!」


 と、言った。


「間に合わせなくていい(たぐい)のものだと思うよっ?」


 イフは、さらにずいっと前に進んだ。


「バトルはっ……これからですっ!」


 右手の(こぶし)をぐっと握りこんだイフである。


「うん……たしかにバトルはこれからはじまりそうだな……」


 半ば棒読みになりながら返した俺である。


 俺は、何となく流れがわかってしまって、かろうじて合いの手を出した。


 イフの瞳が、ここだと言わんばかりにきらりと光った。


「先生の次回作にっ……ご期待くださいっ!」


 右手に加えて、左手の(こぶし)をぐっと握りこんだイフである。


「次回作にっ……ご期待くださいっ!」


 イフは、大見得(おおみえ)をきりながら、期待に満ちた視線を俺に送ってきていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ