表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

369/4638

4-156

「……今の『です』には、ひとつまみの悪意を感じたぞ」


「気のせいDEATH(です)


 ぴゅうううっと吹いた木枯(こが)らしが、身にしみた。


 俺とイフは、ほぼ同時のタイミングで、


「……はははっ」「……くすくすくすっ」


 俺たちは、感情があまりこもっていない乾いた笑い声をたてた。


 俺たちは、大げさに肩をすくめた。


(……ままよっ)


 と、俺は、心中覚悟を決めた。


 会話文が少し多めで主人公の独白も無駄に多めで肝心の話がなかなか進まない、言うなれば、壮大に何もはじまらない。


 そんなのは、まっぴらごめんである。


 しかし、話の流れはすでにできてしまったのだ、レールは()かれてしまったのだ。


(ならば乗るしかない、このビッグレールに……!)


 俺は、右手をぐっと握りしめた。


 やると決めた以上は乗ると決めた以上は、やり遂げるべきだし乗り遂げるべきである。


 すぐやる課を自認している俺としては、ひけないところなのだ。


「そう言えば、知り合いのジミーも言ってたな。何て言ったかって? やつはこう言ったのさ」


 俺は、一瞬タメをつくってから、


「『会話は香りづけぐらいがちょうどいいんじゃないの?』ってね! はははは」


 もちろんジミーという友人はいない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ