表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

351/4638

4-138

「わかりました。ソラ、大丈夫ですか?」


 視界が(さえぎ)られてはいるもののそこまで難儀(なんぎ)することもなさそうである。


「ああ……前も見えないけれどな、それに何か石鹸(せっけん)みたいないい香りがす……」


 刹那(せつな)、肩車の体勢がぐらっと激しく崩れた。


「~~~~~~~~~~~~っ!」


 イフが、声にならない絶叫をあげていた。


「~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っ!」


 俺も、意表を突かれた形だから、


「ど、どうしたっ?」


 と、聞くのがやっとだった。


「……っ……っ……いや、いやらしいっ! いやらしいっ! いやらしいです、ソラッ!」


 イフが、すっかり動揺してしまって、身体全体で暴れていた。


(ええ……っ!)


 後方に重心が(かたよ)りそうになったのを、踏みとどまることで何とか回避した。


 イフの言動から察するに、俺は何かしらの地雷を踏んでしまったらしかった。


「……ま、待て待てっ! いきなり何なんだ……っ?」


 俺は、イフをなだめようとするのと肩車の体勢を維持しようとするのを何とか同時進行でこなしていた。


「状況を説明しただけだぞ。前が見えないっていうのと、何だかいい香りがするっていうの……」


 俺が最後まで言うのを(さえぎ)るかのように、


「わあああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ