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どうやら、イフは、金色に輝くデエカの実すなわちハイパー・プレミア・マックス・レア・ゴールデン・チアフル・ボリノア・スペシャル・デエカ・フルーツが採れたようである。
採取成功というわけだ。
「よかったな」
と、俺は、イフに話しかけた。
「はいっ! ありがとうございます」
応じるイフも、嬉しそうだ。
その時である。
「……わっ!」「……っとぉっ?」
俺とイフの身体が、ぐらりと揺れた。
二人とも緊張状態から弛緩したからだろうか、はずみで肩車の態勢が大きく崩れてしまったのだ。
俺は、まるで後方から糸いやもっと強力なもの例えば縄か何かでぐいっと引っ張られたような感覚を覚えた。
(まずい……っ!)
俺は、心中叫んでいた。
このままでは、肩車式バックドロップが炸裂してしまいそうな勢いである。
肩車式バックドロップとは、相手を肩車した体勢でそのまま後ろに落とすプロレス技だ。
もしくは、リバースゴリースペシャルボムが炸裂してしまいそうな勢いでもある。
あるいは、ノーザンライトボムが炸裂してしまいそうな勢いにもなりかねない。
いずれにしても、イフにプロレス技をかけるような体勢で崩れ落ちては、大惨事である。
「……っととと!」
俺は、両足でぐっとふんばって何とか態勢を立てなおした。





