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イフの白い細い両足が、ふるふると震えていた。
(……っ!)
俺は、少しでもイフを落ち着かせようと、真正面からイフの華奢な肩をつかんだ。
「はいぱああああああああああああああっ!」
と、イフが、叫ぶように言った。
真っ青な綺麗なイフの目が、大きく見開いていた。
イフは、少なからず動揺しているようだ。
「は、はいぱあだって?」
俺の聞き間違いでなければ、イフはそう言ったのだ。
俺は、事態を把握するためイフに問いかけた。
「……どういう意味なんだ。教えてくれ!」
俺の問いかけに、こくこくとイフが頷いた。
「ぷれみああああああああああああああっ!」
イフの右手がゆっくりと上がっていった。
「ぷ、ぷれみあだって?」
オウム返しに聞きつつも、俺はある予感がしていた。
「まっくすうううううううううううううっ!」
「ま、まっくすだって?」
と、俺は、聞いた。
予感は確信に変わりつつあった。





