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2-3

 残念ながら、アカリの予想は大外れで、俺の戦績は、惨憺(さんたる)たる有様である。


 今までの歴代彼女の人数は、0人。


 バレンタインのチョコの累計獲得数は、六個。


 ただし、この六個というのは、身内からの獲得数をカウントしただけなので、実質0個である。


 しかも、身内というのは、妹の(みなと)からもらっていたのだが、もらえたのは、港が小さいころ限定の話で「はい!これお兄ちゃんにあげる」と嬉しそうに渡してくれたものだったから俺もまんざらでもなかったのだが、最近は「……チョコとか恥ずかしいじゃん」と邪険にされるばかりで、時の流れの残酷さを痛感したものだ。


 おわかりいただけただろうか、以上が、九重空(ここのえそら)の戦績であって、二軍はおろか、戦力外通知の域だ。


(改めて考えてみると、少し(むな)しくなってくるな……)


 インターネットの偉大な先人たちの智慧によれば、このままいけば、俺は、大人になった時に魔法使いや賢者になれるはずである。


 そんなわけだから、俺自身、アカリが言うモテ男という人物像とは、正反対の位置に立つ人間だと思う。


 ただ、アカリがせっかく誉めてくれたのを、真っ向から全否定するのも、気が引けたので、俺は、笑って、


「ありがとう」


 とだけ、言った。


「……さらっと、お礼言えちゃうんだ。否定しないって言うのも、自信があるからだろうし……雰囲気だって結構……」


 ぼそぼそと呟いているアカリに向かって、俺は、


「何か言った?」


 アカリは、はっと我に返ったように、慌てて、ぶんぶんと首を振った。


「う、ううん!何でもないよ」


 アカリが、そう言うのなら、もう触れないでおこう。


「アカリ。少し聞きたいことがあるんだが……」


 俺は、本題に入ることにした。

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