表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

329/4638

4-116

「ハイパー・マックス・プレミア・レア・ゴールデン・ボリリア・デエカ・フルーツだよっ!」


 俺は、思わずツッコんでいた。


 すさまじく長ったらしい名称である。


「植物学者の権威(けんい)ボリノア博士が発見したので、そう名付けられています」


 イフは、真顔で人差し指を上にあげて、


「ソラ、訂正です。ハイパー・プレミア・マックス・レア・ゴールデン・チアフル・ボリノア・スペシャル・デエカ・フルーツ、です。プレミアが抜けていますし、スペシャルも言っていない。そして、ボリリアではなくてボリノアです。人名を間違えるのは、失礼でしょう?」


 と、丁寧な説明口調で言った。


 的確な指摘である、的確な指摘ではあるが、俺は、


「ツッコミどころそこぉっ? たしかに、動物や植物や恒星(こうせい)に発見者の名前が(かん)されることはあるけどさぁっ!」


 と、声をあげていた。


「その通りです。問題はありません」


 イフは、きわめて落ち着いた調子で言った。


「問題はありそうだけどっ?」


「そうでしょうか?」


 と、イフが、聞いた。


「何でそんなに持ってまわったように長い名称なのっ? プレミアとレアで少し意味かぶってるし何でゴールデンで何がチアフルなのっ?」


 気になる点が充実しすぎている、さながら疑問の歳末セールぐらいの勢いはありそうだ。


「一度にする質問は一つにしたほうがいいですよ」


 イフは、ふうとため息をついた。


「多くもなるわっ! 長い名称なのに、内容とか意味もあまり伝わってこないし!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ