表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

320/4638

4-107

 イフは、きっと目に力を入れて、


「では、すべてが終わっていますね」


「落としかたが辛辣(しんらつ)すぎっ! 追い打ちかけすぎっ!」


 殺伐(さつばつ)としたイフの指摘に、俺は、思わずツッコんでいた。


 イフが、むうと(ほほ)をふくらませた。


「わがままですね。しかも、すぎすぎ言いすぎでしょう」


 すぎを連発しているとのイフの指摘は事実である。


 だが、一言物申したい気持ちになったのも事実である。


「すぎすぎ言いすぎと言っているイフもすぎすぎすぎだからな?」


「すぎすぎすぎって何ですか?」


「すぎすぎ言いすぎの省略形だな」


 お互い、すぎという言葉を連発して、早口言葉のようになりつつあった。


「すぎすぎ言いすぎを省略して、すぎすぎすぎと言っても、たった二文字しか省略されていません」


「細かいことは気にするな。省略したのは、思いつきだし気まぐれだ。ともかく、すぎすぎすぎなんだ」


「すぎすぎすぎ言うほうが、すぎすぎすぎです」


 もはやめちゃくちゃである。


 すぎすぎすぎとはすぎを言いすぎであるし、もはやナレーション練習用の文句かはたまた呪文かといった様相だ。


「……収拾がつかなくなる前に、このへんにしておこう」


「……ですね」


 俺たちは、意見の一致をみた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ