4-97
回復魔法は、味方の傷を癒したり、毒や麻痺や混乱や石化などの状態異常の解除をするものなどが、思いつく。
例えば、いかにライフが潤沢に残っていたとしても麻痺状態では何もできないわけで、これを解除できる回復魔法は、かなり重要性が高いと言えるだろう。
補助魔法は、味方の俊敏性を上げたり逆に敵の敏捷性を下げたりして、間接的に味方の戦力アップを図る魔法である。
テクい種類の魔法が多い印象である。
召喚魔法は、文字通り何者かもしくは何者かあるいは何ものかを召喚する魔法である。
召喚獣などが、メジャーだろう。
召喚獣と言えば、名だたるいくつものRPGの名作に出てくるものすなわち有名どころは、結構な種類ではないだろうか。
人気筆頭と目される凄まじい威力の炎を吐くドラゴン型のものや、津波を自在に操る海竜型のものなどが、有名だ。
(それとは別に……)
と、俺は、思索しながら、歩いた。
性質で分類すれば黒魔法と白魔法とか、属性で分類すれば火魔法と水魔法とか、枚挙に暇がないだろう。
イフの疑似魔法"小さな赤"は、炎属性の攻撃魔法を疑似的に再現したものと言える。
他にどんな疑似魔法をイフが使えるのか、そもそもこの異世界にほかにどんな魔法が存在するのか、そのあたりが漠然と気になっていたのだ。
イフは、一呼吸おいてから、
「今日持ってきているものを紹介します」
と、聞いた。
「ああ」
俺は、頷いた。
イフは、小さなガラス瓶を、取り出していた。
女の子らしい可愛らしいデザインのガラス瓶は、全部で五つである。





