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こうなると、視聴者の阿鼻叫喚の地獄絵図を予見するのは難しくないだろう。
実況スレッドが荒れに荒れることは予測に難くない。
継続視聴者ががくんと減る恐れすらあるだろう。
「一巻から六巻までブルーレイディスクは購入するべし!」
「……お、おう……」
「全巻購入特典は、イベント優先参加チケット! 原作のシナリオライターとアニメの監督と声優が勢ぞろい、もう行くしかないだろっ!」
「……お、おう……」
「トークショーと出演声優によるライブもあるぞ! 中の人に会える千載一遇の好機!」
「……お、おう……」
「問おう! サイリウムの準備は万全か……?」
こんな山田のようなガチ勢ですら、凍りつく第三話である。
もちろん、これは例え話だ。
武器屋の親父とのやり取りを思い出していたら、俺のいた世界のちょつとした昔話まで思い出していたしだいである。
俺は、晴れ渡った空を見上げながら、
(山田のやつ、あいかわらずぶれないままなんだろうな)
この述懐をこの現実世界に当てはめるのはナンセンスだというのは、わかっている。
ただ、俺がいた世界と比べると、この異世界での少女との関わり具合は結構な頻度のような気がした。
(だが……俺がこうして直面しているのは、紛れもない現実だからな。ゲームでもアニメでもない)
俺は、内心苦笑していた。
ただ何とはなしになぜか、メタい考えかただなと思いつつも、俺はそんなことを考えていた。





