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4-73

 マーシャルの言葉は、確かめるような試すような期待しているような、何とも不思議なニュアンスだった。


「それって、どういう意味……」


「次のかたー。どうぞー」


 俺の言葉には無言でウインクで応えて、マーシャルは、次の冒険者の呼び出しをしていた。


(……何だったんだ?)


 俺は、マーシャルの態度の意味がわからずに、内心首を傾げた。


「……ん?」


 俺は、自分の学生服の(そで)がくいくいっとひっぱられているのに気づいた。


 見れば、イフが少し(うら)めしげな目を向けながら、俺の学生服の袖をひっぱっているのである。


「……ソラは、やっぱり節操なしですね」


 と、イフが、ぼそっと言った。


「何のことだ?」


 イフの言っている意味がよくわからずに、俺は、そう返した。


「自覚がないんですか? ……ますますたちが悪いです」


 イフが、少しむくれたように言った。


「宿屋の銀月亭(ぎんつきてい)の看板娘さん、知っていますか?」


 イフが、言った。


「すごく綺麗な人なんですが」


 イフにじっと見られた俺は、アカリの顔をを思い出しながら、


「アカリのことだろう? 知っているよ。世話になっているかりな。綺麗かどうかは、俺にはわからないな。好みの問題だろう」

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