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「イフもちゃんと意味考えて言ってるっ?」
「……た、たぶんわかってます!」
イフが、ガッツポーズで言った。
絶対にわかっていない時の回答だ、勢いだけで押してきている。
たしかに、俺が装備しているエクスカリパーの鞘は無駄にごついデザインだから太い、そして刀身はやたらに大きい、それは紛れもない事実である。
「パーフェクト!」
マーシャルは、親指をぴしっと真上に上げた。
「持ち上げかた雑だなぁっ!」
しかも、何が完璧なのか、皆目見当もつかない有様だ。
「そう言ってもらえるなんて光栄です」
マーシャルが、破顔した。
「いや、光栄に思われてもですねっ?」
俺は、くらいつくように言った。
「ソラ。私は、誉めてくれないんですか?」
ここにきて、イフは何やらマーシャルに謎の対抗心を燃やしている始末だ。
「イフ、話がややこしくなるからっ」
双方の言い分が、加えてイフの謎の言い分も加わって、もはや三すくみ投げっぱなし状態である。
「……(にっこり)」「……(むううっ)」「……(がっくし)」
三人とも、無言のトライアングルお見合い状態である。
言うまでもなく、マーシャル、イフ、俺のそれぞれの様子だ。





