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「……イフは、エスパーなの?」
「私は、ソラのパーティーのパートナーですから」
イフの返答は、自信たっぷりだった。
「あと、一人でにやけていたわけじゃないぞ、どやっていただけだ」
「それは、できればやめてください」
イフの返事は、冷たかった。
イフは、改めてといった感じで、
「ソラ。おはようございます」
と、礼儀正しく言った。
「そこからはじめるのか?」
と、俺は、聞いた。
「はい。一日のはじまりは挨拶からです」
何とも生真面目なことだが、間違っていることではない。
俺を含めて大多数の者が面倒くさくて適当な理由をつけて省いていることを、イフは生真面目に行っているだけなのだ。
「イフ。おはよう」
と、俺も、挨拶を返した。
「今日もよろしくお願いします」
「こっちこそよろしくな。クエスト、頑張ろうぜ」
「もちろんです」
イフは、ぐっとガッツポーズを取った。
「じゃあ、受付に申請に行くぞ」
俺とイフは、受付まで行くと、はたして顔なじみになったマーシャルがいた。





