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4-50

 俺は、再び少し迷ってから大きく頷いて、


「わかった。それじゃ、エクスカ……」


「却下です」


 再び即キャンである。


「おい、まだ言い終わってすらいないぞ」


「却下、です」


 タイミングもばっちりすぎる。


 格闘ゲームで言えば、フレーム猶予の少ない、小足小足キャンセル超必殺技ぐらいのキャンセルっぷりだ。


「わかった。イフが提案してくれ」


 と、俺は、肩をすくめて言った。


「私が……ですか?」


 イフは、面食らったような顔をした。


 攻守が逆転したような塩梅(あんばい)だ。


「そうだ。残念ながら、俺の力量ではイフに誠意を見せられそうにない。君から提案してくれ」


 と、俺は、イフに言った。


 イフは、とまどったようにうつむいた。


 待つこと数十秒である。


 イフは顔をあげた、こころなしか、頬が少し赤かった。


「……それなら、ぽむぽむ……してください。それで許してあげます」


 と、イフが、トレードマークの小さなサイドテールを揺らしながら言った。

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