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「これ、人から貰ったの?」


 と、アカリが、聞いた。


「まあ、旅立ちの餞別として、だと思う」


 アカリは、100ネカ硬貨三枚と、エストからのメッセージを見て、


「ふうん。300ネカじゃ、冗談きついね。それに、これを君にくれた人、女神エストって書いてるけど、女神様ごっこでもやってたのかな?この絵も、想像なんだろうけど、女神様が、こんな可愛らしい女の子のわけないじゃん」


 いや、真実は、そのイラスト通りだ。


 大きいくりくりとした澄んだ瞳と、腰までかかるライトブルーのロングヘアが、印象的な女神エストその人だ。


「うちの宿も、青空の神様の、女神エスト様のご神像を飾ってあるけどさ。ほら、あれ」


 アカリが指し示した、女性の像は、大人びた穏やかな顔の美人像である。


 エストと美人像との共通点を探し出すことのほうが、はるかに、難しそうだ。


「……いや、本人とは、全然違うと思うぞ」


「何か言った?」


 アカリは、俺の言葉に、小首を傾げて、聞いた。


「いや。何でもない」 


「それに、旅立ちの餞別におやつ代だけ渡すって、そんな無慈悲なこと、女神様が、するわけないじゃん」


 と、アカリは、声を高くして、言った。


「女神様のこと好きなの?」


「当たり前じゃん!」


 アカリは、少々ご立腹のようだ。


 女神エストは、間接的にフォローされて、直線的に思いきりディスられていた。

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