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4-44

 さすがに連呼しすぎである。


「イ・キ・り! イ・キ・り!」


「……こ、こらっ。やめなさい」


 女の子は、母親の制止などどこ吹く風てわ、さらにニコニコしながら言っている。


 イキりの「イ」「キ」「り」それぞれの文字に点を挟み込むような、テンポのよさである。


「……」


 そんな女の子のノリに押される感じで、俺も黙っていた。


 学校の文化祭後の打ち上げの時のオレンジジュースの一気飲みの時のコールにも似た様相を呈してきていた。


「I・KI・RI! I・KI・RI! YA(ィヤー)!」


 いつまにかアルファベットのような発音も飛び出していた。


 女の子の所作(しょさ)はラッパーのごときであり、もはや意味不明である。


 ほんわりほんわかムードという雰囲気は、女の子が自ら破壊していくスタイルだったようである。


「ドゥー、ユー、I・KI・RI? オーケー?」


 女の子からの問いかけである。


(……っ。ままよ!)


 ボールを投げられた以上、俺もだんまりというわけにもいかなくなった。


「ノンノン! ノット、I・KI・RI! ドゥー、ユー、アンダースタンドゥ?」


 俺は、リズムを取りながら、返した。


「ホワット? ノット、I・KI・RI? クレイジー、アンビリーバブルゥ!」


 女の子は、DJすなはちディスクジョッキーのごときリズム感で、言った。

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