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4-36

(旅立ち……か)


 俺が真剣な調子で思案しているところで、


「あ、でも、今日は雨だと思ったんだけどな。すっかり晴れてやがる。俺の勘は、結構外れているかもな」


 と、武器屋の親父が、ふと気づいたように言った。


「……」


 俺は、黙った。


 せっかくのけっこうシリアスな空気が、台無しである。


「ぼうずは、ヴィセントの人間じゃないだろう? 銀月亭のやつから聞いている」


 と、武器屋の親父が、言った。


「……はい。そうです」


 俺は、じゃっかん歯切れ悪く答えた。


 まさか女神エストに謎の青空の空間から落とされましたとは言えないから、それについては特に触れないことにした。


「じゃあ、クエストでひと稼ぎしたら、このヴィセントの街の外に出るつもりか?」


「……今はまだわかりません」


 俺は正直に答えた、見切り発車で行動している部分が少なくないからだ。


「まあ、いいだろう」


 武器屋の親父は、瞑目して笑った。


「イフちゃんのことは頼んだぞ。パーティーを組んでいるんだからな」


「わかりました」


 俺はまた正直に答えた、その心構えにうそ偽りはないからだ。

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