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4-31

 つまり、リリーカルナ商会の将来を見すえての接触である。


 理解できない話ではない。


(……でも)


 俺は、少しうつむきながら逡巡(しゅんじゅん)した。


 イフの色々な表情が、頭の中に浮かんでは消えた。


 年齢よりも大人びて見える、冷静沈着な顔。


 にっこりとした時の笑顔。


 まったくの誤解だが、いやらしいと(ののし)られた時の顔。


 二日間行動をともにしただけでも、色々なイフを見てきたような気がした。

 

(商会同士の接触の手段が……結婚……っていうのは……)


 と、俺は、心中独り()ちた。


 部外者である俺がどうこう言える筋合いではないことは、わかっている。


「……」


 そして、煮え切らないもやもやとした感情は、くすぶったままだ。


「どうかしたか、ぼうず?」


 思案に明け暮れていた俺に、武器屋の親父が声をかけた。


 俺は、はっとして頭を上げた。


「何か気になることでもあるのか?」


 と、武器屋の親父が、聞いた。


 考えにふけりすぎていたようだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 商人同士の政略結婚って相手が惚れた一方的なものか潰れかけの経営無能者が再起を図るものと二つあるわな
2021/09/22 10:33 退会済み
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