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4-12

 非常に大人げないごまかしかただった。


 しかも、口笛とは武器屋の親父の威圧感のある外見(ビジュアル)と壊滅的なまでに似合っていなかった。


 それにもかかわらず、リズム感があったりする口笛は、シュールでさえあった。


 俺は、ふうとため息をついた。


「俺は、買いません」


 こういう時は、きっぱりと断ったほうが、相手にも失礼がないだろう。


「……ちっ」


 武器屋の親父は、声に出して舌打ちまでしていた。


「……追い打ちをかけるとは、血も涙もないやつだな、おい」


 と、武器屋の親父が、恨めしい調子で言った。 


 まあいいさと、武器屋の親父は、肩をすくめた。


「至宝であるエクスカリパーの魅力は、わかるやつだけわかればいい」


 聖剣レプリカを、超重要アイテムのように言い放つのは、いかがなものだろうか。


「お前さんが望むなら、エクスカリパーのみが放つことができる、伝説の秘奥義を伝授してやることだってできるぞ」


 武器屋の親父は、目を細めて、


「お前さんには、その資格がある」


 と、言った。


 俺がいた世界の洋画の渋い悪役の吹き替えのような、いい声での、雰囲気たっぷりの物言いである。


「間に合っています」


 と、俺は、さらっと言った。

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