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「俺は、エクスカリパーに選ばれなかった人間ですよ」
と、俺は、言った。
武器屋の親父は、一瞬呆気にとられたような顔をしていが、
「くくっ。はっきり言うやつは、嫌いじゃない」
と、愉快そうに言った。
「今日は、お願いがあって来ました」
と、俺は、武器屋の親父に向かって言った。
「昨日クビにしたばかりのやつを、採用にはできんよ。もっとも、お前さんにも、その気はないようだしな」
と、武器屋の親父は、言った後で、にやっとして、
「それに、あのノーハン商会のやつらをのしちまったお前さんには、冒険者のほうがよっぽどお似合いだろうよ」
と、続けた。
どうやら、一昨日のチンピラたちとの騒動の一件を知っているようだった。
武器屋の親父は、悠然とした態度で、木製の椅子にどかっと座った。
「外があれだけ騒がしければな。俺も、一部始終は見ていたよ」
と、武器屋の親父は、言った。
「どんぱち派手に暴れていたじゃないか?」
武器屋の親父は、楽しそうに言った。
「それは……」
俺は、言い淀んだ。
確かにあの騒動では、やむをえなかったとは言え、街を騒がせてしまったのは事実である。





