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4-4

 ヴィセントの街の空は、快晴に包まれていた。


 果物のゴンリが入った紙袋を(たずさ)えた俺は、武器屋の前に立っていた。


(うーむ)


 と、俺は、見上げながら(うな)った。


 サングラスをかけたウサギが刀を構えているという、インパクトは抜群なものの若干シュールなモチーフの看板が目立つ、武器屋である。


 ちょうど開店の準備をしているようだ。


 俺は、緊張しながら一歩進んだ。


「ごめんください」


 と、俺は、言って、店の中に入ると、


「何だ? まだ、開店準備中だぞ。何か欲しいなら、もうちょっと待っとけ」


 と、俺に背を向けたままの武器屋の親父が、言った。


 声も渋いのだが、威圧的である。


「昨日はどうも」


 と、俺は、言った。


 振り返った髭面(ひげづら)強面(こわもて)の親父が、ぎょろりとした目で、俺を見た。


「あ?」


 恫喝(どうかつ)一歩手前の一文字の一言である。


「誰かと思えば、昨日クビにした坊主か。何だ、また来たのか」


 入店一番に投げかけられた言葉が、これである。


 ぶっきらぼうな雰囲気を隠そうともしない武器屋の親父だ。

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