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(ようは、致命的でなければ何でも来なさい、だ)


 と、俺は、思った。


 そして、今の俺にとって致命的なものの最たるは、この異世界における俺自身の有期存在契約だ。


 自身の存在の存亡が関わっているのだ。


 猪突猛進(ちょとつもうしん)蛮勇(ばんゆう)や突進は愚の骨頂だが、ためらいもまた、望ましくないような気がしていた。


 俺は、内心苦笑して肩をすくめて、


(やれるべきことはやっておくさ)


 別れ際の哀しげなイフの顔が、俺の脳裏をかすめた。


 今の俺にとって大切なのはノーハン商会の情報集めである。


「ありがとう。明日、武器屋に聞きに行ってみることにするよ」


 と、俺は、アカリに礼を言った。


「どういたしましてっ」


 アカリは、にっこりと笑った。


「ソラ君。明日もクエストに出るの?」


 と、アカリが、聞いた。


 俺は、頷いた。


「そのつもりだ。また、調達クエストにしようと思っている」


「パーティーを組んでいるっていう女の子と一緒?」


「ああ。明日、冒険者ギルドで落ち合うことになっている」


 と、俺は、答えた。

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