表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

186/4637

3-102

 すっかり夜もふけていて、今日も月が綺麗である。


 雲もあまり出ていないから、星もよく見えていた。


「ソラ」


 イフが、沈んだ顔でぺこりと頭を下げた。


「私のせいで、ソラに不快な思いをさせてしまいました。ごめんなさい」


 と、イフは、続けて言った。


 さきほどのノーハン商会のセドリグの件を言っているのだろう。


 俺とイフは、夕食を取り終えて、冒険者ギルドの外の大通りにいた。


 昼間の人の活気にあふれた往来(おうらい)に比べると、人の流れは少なめだ。


 それでも、酒場も辺りに点在しているためか、街灯は煌々(こうこう)として、夜の街の様相である。


「気にしなくていい」


 と、俺は、返した。


 聞きたいことはいくつかあったが、今はそのタイミングではないだろう。


 それに、聞きたいというのは、俺の都合だ。


 俺の都合を、沈んだ表情のイフにおしつけるのは、身勝手な話である。


 明日以降で、機会があれば、確認すればいい。


 俺は、つとめて何気ない調子で、


「明日も、行くんだろ?」


 と、聞いた。


「……え?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42bpk4s771sz1iupmgjda531438n_aix_5k_8c_2
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ