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(みょうな話になってきたな)
それが、俺の正直な感想だった。
俺は、二人を見比べた。
どうやら、双方の身内同士が取り交わした、あくまで口約束レベルの結婚話のようだ。
この異世界での結婚事情は、よくわからないが、成人になる年齢の扱いが、俺のいた世界とは異なるのかもしれない。
(いずれにしても……)
と、俺は、考えて、
「本人たちの意志が、重要ってことだろう」
と、声にしていた。
「君のそのトゲのある言いかただと、意志が尊重されていないと言いたげだな」
「そう聞こえたのなら、謝るよ」
と、俺は、悪びれずに言った。
イフの態度を見るかぎり、男性を歓迎しているようにはみえなかったのである。
「そろそろ、名前くらい教えてくれてもいいんじゃないか?」
と、俺は、男性に言った。
「名のるが遅くなってしまったな。僕は、セドリグ・ノーハンだ」
と、男は、自信たっぷりに言った。
俺は、ひっかかるものを感じた。
(なんだ……?)
どこかで聞いたフレーズなのだ、しかも、この異世界に来てからの話である。





