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3-77

 数分もすると、目的の量の花が摘み終わっていた。


「帰るか」


 俺は、チニチニの花の入ったバスケットを、イフの分まで含めて二つを抱えて、イフに言った。


「私の分まで、ありがとうございます」


 感謝の言葉を述べてくれたイフに対して、俺は、笑った。


「気にしなくていいよ」


 軽いと言えば嘘になってしまうが、男の俺にとって、二つのバスケットはたいして重くもなかった。


 逆に、小柄なイフにはこの重たいバスケットはきついだろう。


 活躍できるところではきちんと貢献しておく、俺のモットーの一つである。


 俺たちは、ヴィセントの街に向かって歩き出した。


 イフは、少しためらったような素振りをみせたが、思い切ったように、


「あの。ソラ……!」


 と、話しかけてきた。


「何だ?」


 イフの真剣な表情に、俺は少しとまどった。


「ラテュレ様は言っていましたよね。最初にソラの"六芒星測定(ヘキサゴンメーター)"の魔方陣が白紙だったのは、エラーだって」


「そうだったな。血の量が多すぎたらしいな」


 俺は、肩をすくめて特に話の流れに逆らわずに頷いた。


「……エラーだというのは、本当に正しいのでしょうか?」


 と、イフは、言った。

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