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コマンドの入力が、完了した。
自身の周りの大気が、震えているのがわかった。
「そは威風にして流麗……そは突風にして剣……」
俺は、言葉を自然と紡いでいた。
勝手に台詞が口をついて出てくるのである。
「……魔法! 高位詠唱魔法……!」
イフが、驚きの声をあげた。
俺も、内心声をあげていた。
(……ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああ!)
しかも、言葉にならない叫び声である。
(アイタタタタタタタタタタタタタタタタタタ……イタイ、イタイイタイ……!)
魔法の詠唱だというのは、何となくわかる、理解できる。
理解はできるが、耐えられるかというと別問題である。
中二感前回の詠唱に、俺は恥ずかしさのあまり身もだえた。
今まで体験した全ての恥ずかしさを凌駕しうるべき、圧倒的な恥ずかしさである。
そんな精神的大ダメージを現在進行形で負っている俺の口からは、
「……ただ激しき一陣の風の剣となり等しき殲滅を与えよ……!」
と、やけに落ち着いた魔法の詠唱の文句が紡がれていた。
(ああああああああああああああああああああああ……っ!)
俺の正気度を表すパラメーターは、もはや尽きかけていた。





