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3-43

 矢を折った俺の右手は、がくがくと震えていた。


 緊張感と疲労感がタッグをなして急に襲ってきたような衝撃が、身体全体を(おお)っていた。


(何なんだ……この感じ)


 身体が自然に反応したようなもので、少しでもタイミングが遅れていたら、俺は矢の餌食になっていたに違いない。


「へえ……驚いた。想像以上ね。ああ、周りの人には気付かれないように、静かにお話ししましょう」


 黒髪のツインテールの少女、大賢者グローシスの一番弟子ラテュレは、芝居がかった調子でこっそりと言った。


「……何のつもりだ?」


 俺は、声を低めてラテュレをにらみつけた。


 小さな矢の射手(いて)は、目の前の少女だと確信していたからである。


「そんなに怖い顔しないで大丈夫よ」


 ラテュレは、ほほえみながら、


「あなたが受け止めた矢は、私の魔法"精神の(スピリチュアアロー)"。直接精神を攻撃するものだから、仮に直撃したとしても外傷はないし死にはしないわ。二日ほど昏睡状態になるだけよ」


 さらりと怖いことを言うものである。


「……あのな」


 くりっとした大きい綺麗な瞳で、ラテュレは俺をまじまじと見た。


「あなた、何者なの?」


 と、ラテュレは、凍りつくような声で聞いた。


 ラテュレの表情からは、さきほどまでの人を食ったような調子は、消え失せていた。


「ジジイがつくった"六芒星測定(ヘキサゴンメーター)"は、簡単にエラーなんか出さないわ」


 ラテュレは、自信たっぷりに言いきった。

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