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「ありがとうございます」
イフは、気恥ずかしそうにほほ笑んだ。
マーシャルは、六つの角のうちもっとも突出している精神力のマーカーに、人差し指を置いて、
「精神力にまた磨きがかかりましたね。魔法瓶の力も、ぐんと伸びていくと思いますよ」
「本当ですか」
イフは、身を乗り出して聞いた。
「ええ。まだまだ成長過程ですかね、イフちゃん。これからが楽しみです」」
と、マーシャルは、ほほ笑んだ。
「はい! 頑張ります」
と、イフが、マーシャルに言った。
確か、魔法瓶とは、魔法使いでない者が疑似的に魔法を使えるよう錬金工学により生成した魔法を閉じ込めた瓶のことだったはずである。
チンピラのとの騒動の時にイフが使っていたものだ。
"小さな赤"という名前だったはずだ。
ガラス瓶からこぼれだした淡い赤色の液体がきらきらと放物線を描いて輝いて、その軌道線上に炎の塊をつくり出す炎の疑似魔法である。
イフは、俺に向き直って、
「ソラ。どうですか? 測定方法についてわかりましたか?」
と、聞いた。
俺は、頷いて、
「ああ。何となくわかった」
と、言った。





