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「ココノエさんの冒険者としての資質、レベルの測定をします」
と、マーシャルが、言った。
「物理攻撃力・物理防御力・敏捷性などの身体的な能力の資質、魔力攻撃力・魔法防御力・精神力などの魔術的な能力の資質、これら六項目の資質をを総合的に勘案して、現時点での階級を決定します」
俺は、心中頷いていた。
わかりやすい概念が出てきてくれた。
剣と魔法のRPGの世界で言うところのステータスというやつだろう。
物理攻撃力 Attack(ATK)アタック
物理防御力 Defence(DEF)ディフェンス
敏捷力 Agility(AGI)アジリティー
魔法攻撃力 Majic Attack(MAT)マジックアタック
魔法防御力 Magic Defence(MDE)マジックディフェンス
精神力 Mind(MID)マインド
こんなところだろうか。
六種類の力のバランスによって、戦士タイプ・僧侶タイプ・魔法使いタイプ・盗賊タイプなど、適性判断もできるようである。
(助かるな)
と、俺は、思った。
これなら、今の自分の立ち位置が、ある程度明らかになる。
五里霧中だった状態にも、ようやく一筋の光が射し込んだ感じだ。
模試でいえば、各教科の点数が出て、棒グラフなり円グラフで強みと弱みがわかり、全国順位も明らかになり、志望校合格への計画も具体的に立てやすくなる。
基礎能力の測定は、俺の目的である魔王ディストピア討伐への道しるべになりうるのではないだろうか。





