第1話 - 始まりの戦場
「さあ、闇のゲームの始まりだ」
ーーなんて、20世紀末の古き名言を持ち出して、このゲームの主催者は一体どういうつもりなのだろう。
ーー22世紀の今時、知っている人などいるのだろうか。
と僕は思ってしまう。
けれど、意味不明な異世界で、僕たちは殺しあう運命にあった。
直径1km程の頑丈な塀に囲まれた草原に、1万人が集結している。
なんでも5人殺した者から勝ち抜けで、特殊な能力を与えられるというのだ。
ルールは以下の通りだった。
・勝利条件を達成した者から順位が付けられ、チーム分をする。
・勝利条件は5人を殺すこと
・実際に死にはせず、本戦が別の異世界で行われる。
しかし、今の今まで品行方正で真面目な部類で生きてきた僕にどうやって殺せというのだろうか...
周囲の参加者たちもルール説明を受けた直後に、開始を宣言されて戸惑っている。
ーーやるなら今だ。
という気持ちとは裏腹に周りの様子を伺うしかできない。
武器はランダムで与えられている。10000通りの武器からそれぞれ唯一無二の武器を与えられている。
もしくは運の要素が大きすぎると言っても良い。
次回予告入れる予定