蛇うさ
「やっほー、蛇ちゃん?」
誘うように甘ったるい声で囁く。
自分よりも頭一つ分以上大きな相手はにこりと笑って首を傾げた。
可愛い。
「キス、しよう?」
手を伸ばして相手の身体に絡みつく。
唇の隙間から舌を覗かせてまるで誘うように............まぁ、誘ってるんだけどさ。
唇同士が触れ合って、薄く空いた隙間から唇をこじ開けるようにして舌が入り込んでくる。
普通の人よりも長い、舌。
悔しいから言わないけど、蛇ちゃんのキスは上手で気持ちいい。
言ってなんかあげないけど。
ぞわぞわと背骨当たりが泡立つ。
あぁもう、キスだけで堪らないなんて。
潤んでとろけた瞳で蛇ちゃんを見つめたら、丁度目が合う。
それだけのことなのに、身体を駆け巡る快楽が倍増した気がして目を瞬く。
「ぁッ...へ、びちゃッ......ん...」
甘い吐息と嬌声。
声を出したらどうも情けないから出さないように堪えてたのに、もう。
幸いなのは相手が"可愛い"ことだ。
変にいじわるじゃない。
_____つまりまぁ、簡単にノッてくれるってこと。
何も言わずに蛇ちゃんを押し倒す。
"ねぇ、シヨ?"
なんて言わなくてもわかるでしょ。