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かみ合わない安保法案の議論、ただ、たどり着く先は同じだった

作者: さきら天悟
掲載日:2015/09/20

日本は混とんとした。

その原因は安保法案だった。

その議論は2分し、両者とも譲らなかった。

そもそも議論になっていないのだ。

それは、根本の認識がかみ合ってないからだった。


安保法案反対派は叫んだ。

「戦争法案、反対」

「徴兵制度、反対」

「若者を戦争に送るな」

「70年間の平和を維持しろ」



それに対し、容認派は違う立場を取った。

「戦争に行くためではない、

戦争が向こうからやってくるからだ」


「この70年のどこに平和があったのだ。

北方領土は侵略され、

タケ島は略奪され、

日本人は拉致され、

C国に日本の地下資源を吸い取れらた。

どこに平和があったというのだ。

原発と同じで、自分たちに影響が出るまでほっておくつもりか」


ただ不思議と、二つの意見が一致したことがあった。

それは日本にとって不穏なことだった。

「徴兵制」の導入である。


安保法案反対は「戦争反対、徴兵反対」と連呼した。

その根拠はいまいち不明であるが、

もし戦争にでもなれば、そういう可能性もなくはないだろう。


安保法案容認の理由はこうだった。

このままなら、アメリカ側が日本を見限り、

日米安保条約を破棄すると。

もともと日本人の盾となって、

アメリカがC国と戦争する義理はない。

沖縄の基地から撤退も近い将来ありえるだろう。

そうなれば自衛隊を増員させるしかない。

そうなっても、自衛隊は必要ないと唱える人もいるだろうが。

その時、必要数より隊員が集まらなかったらどうするのだろうか。

給料を高くするか、

大学の入学、公務員になる時に優遇する条件をつける方法もあるだろう。

ただそれでも人員が足りなければ、徴兵制度にするしかない。

たぶん抽選とかになるだろうが。

自衛隊が必要と主張する人は、徴兵制度は覚悟すべきものなのだ。





3回目の東京オリンピックを迎える2052年、日本に徴兵制度が復活した。

それは国防とは関係ない理由だった。

失業対策である。

前年度の失業率は52%だった。

その理由は、2045年問題だった。

人工知能が人間の思考を超えてしまったのだ。

事務処理はもちろん、教師、裁判官にも採用されたのだ。

公平性を求めるものには採用される傾向があった。

もちろんフィギアスケートの採点にも。


最初の失業対策案は、仕事のない公務員を増大させようという案だった。

しかし、人工知能がシミュレーションすると、

給与以上に医療費がかさむという結果が出た。

仕事がなければ、真面目な日本人はうつ病になったり、

自殺したりするというのだ。

それにメタボ者が増え、成人病患者が増大するという。

人工知能は自衛隊員にするという代替案を出したのだ。

体を鍛えるのでメタボを防げるし、精神衛生にも良い。

上官の指導を人工知能が管理しているので、

イジメなんていうものもなかった。


こうして30年前の身のない両者の予想は当たってしまったのだった。

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