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第一話 前兆
はぁ…はぁ…
僕は、暗闇の中を走り続けた
はぁ…
もぉ、無理だ
走れない
ちょっと休憩だ
グチャグチャ ベチャ
何だこの音?
普段から聞かない、聞いてしまったら耳を塞ぎたくなってしまうような音が暗闇の中を響きわたる
「ギャー!!!!!!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!
来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな来るな!!!俺は死にたくない!!!!あ、あ、あ、くる…な…」
グチャグチャ ガリッ
”何かが”を男を喰ってる
何故か寒気と汗が止まらない
ここにいちゃ行けない
逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ逃げなきゃ
ドン… ドン…
“何かが”こっちに向かってくる
僕は先の見ない暗闇の中を走り続けた
ジリジリリリリー ジリジリリリリー
ん?なんだ
あぁー、目覚ましの音が
僕はだるい体を起こし隣に置いてある目覚ましを止めた
にしても、さっきの夢か…
なんてリアルで気味の悪い夢…
「朔夜起きた?
話があるからちょっと降りてきなさい」
話?
「わかった。今行くよ。」
僕の部屋は2階にあり母さんのいるリビングに降りていった