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色々遭遇

明日ぐらいから4日に1度の投稿になりそうです。

 北の草原へと向かった龍は昼間との光景の違いに驚いた。昼間はあまりいなかったプレイヤーたちであったが、今は結構な数がいた。と言ってもそんな事をあまり気にすることもなく龍は草原を歩いていると昼間に戦ったウサギが現れる。今となっては龍は戯れるかの如くウサギを倒すことが出来た。


 まず体当たりをしてくるウサギに対して武器防御でジャストガード、そして次に行うのが目つぶし、そして最後に蹴技で終了。この一連の流れを流れ作業が如く優雅にこなす龍であった。


 そんな感じでウサギ達をぎゃくs・・・ゲフゲフ。やっつけていると見知った人を見つけた。そう、妹の美月である。ちなみに美月はルナと言う名前でプレイしていた。


「ルナ、調子どうだー?」


「あ、おにいty・・・その名前なんなの?」


 振り返って龍の名前を見た瞬間、吹き出すのを必死にこらえてプルプルしながら尋ねてきた。こういう美月でも可愛いと思える自分はやっぱりシスコンなんだろうか?


「最初予定していた名前が被ってたからやけくそでランダムにしたらこの名前になった」


「(´・ω・`)なんて名前で来るとは流石に思わなかったわ・・・何て呼べばいいのよ」


「しょぼんで良いんじゃない?」


「ルナー、その人知り合いなのー?」


 龍と美月が話していると美月のパーティーメンバーが声を掛けて来た。水色のショートヘアの癒し系な雰囲気を纏った美少女であった。


「あ、うん。おにいちゃんだよ」


「へ!?ルナにおにいちゃんなんていたの?えっと、ファナって言います!よろしくお願いします。し、しかも・・・」


 その後何かしらもごもごファナは言っていたが龍は聞き取れなかった。


「えっとー、ルナさんのお兄さん?初めまして。ルナのパーティーメンバーのハルです。なんてお呼びすればいいんでしょうか?」


 先ほどとは違う今度はクールビューティーと言う言葉がしっくりくるような美女が現れた。黒髪をポニーテールにして背中の辺りまで伸ばしており、そのキリッとした目に睨まれると別の世界の扉を開く人が多くいそうな感じだ。ちなみに龍はその扉を開く予定はなかった。


「しょぼんで良いよ。北の草原はどうだった?」


「なんとかなるって感じですかね。南の草原とは大分違います」


 そう答えたのはハル。


「辛いよー」


 ファナはそう答える。


「楽勝だよ!」


 ルナはそう答えた。全員意見違うじゃねぇか・・・。


「そういうしょぼんはどうだったの?」


「俺?良くわかんねー、考えたこともなかった。多分余裕かな。今から森の方行こうと思ってるし」


「そっかー。あ、しょぼん、戦闘見せてよ?」


「え?なんで?」


「参考にしたい!」


「うーん、わかった。とりあえずウサギが後ろに出て来たからやって来るわ」


 魔力探知にウサギが引っ掛かったので龍は木刀を2本構えてウサギが体当たりしてくるのを待った。案の定ウサギは此方を見つけると一目散に体当たりをしてくる。それをいつものように軽くあしらって殺し、美月たちの方を向くと3人が3人口をポカーンと開けて思考停止状態になっていた。


「おーい、大丈夫かー?」


「「「ここはどこ!?私は誰?Who are you?」」」


 龍の問いかけに息ピッタリに答える3人。その反応を見た龍は笑みを浮かべた。


「なんなの、なんなのよおにいちゃん!さっきのなんなの!なにがなんでなんなのよ!」


 おーい、美月よ、そんなんじゃおにいちゃん心配だよ。国語って美月苦手だっけ?


「驚きました、想像以上です」


 ハルさんは冷静なようだ。


「お、お兄さんはすごいですね」


 顔を真っ赤にしながら言うファナ。どこか恥ずかしく感じる要素とかあったっけ?


「とまぁこんな具合だ。俺は森の方に行ってくるわー」


「あ、気をつけてねー、バイバーイ」


 そう言って手を振る美月に見送られながら龍は森の方へと進んだ。


 しばらく歩いてて龍は気が付く。


「あ!フレンド登録するの忘れてた!でも、いつでもできるしいいか」


 どこかテキトーな龍であった。


―――…――…―――


 森の中に入ると出てくるモンスターも変わっていた。草原では基本的に2種類のウサギが出てくる。名前自体は夕食の後の攻略サイトで知ることになったのだが、黄昏ラビットとホーンラビットと言うらしい。小さな角があるかないかの違いでドロップアイテムはどちらも肉か皮しか落とさないらしい。そして森の中はと言うとファンタジー定番のあれが出て来た。あれって何かって?緑色の小人、かの有名なゴブリンですよ。しかも何かしらの武器を持っている。そんなゴブリンの最も厄介な所は集団行動をしている事である。現に目の前にいるゴブリンは3体の集団で行動していた。


 龍はまず牽制に闇魔法を放つ、直撃したゴブリンはダメージを喰らった事によってひるむ。その間に2体のゴブリンは別々の行動をした。片方は魔法を喰らったゴブリンを見ており、もう片方はそれに構わず突撃してきた。突撃してきたゴブリンは龍の手によってポリゴンにされて、残った2体も目つぶしの後に蹴りで首の骨を折って終了と言うなんとも呆気ない感じで終わった。


 それから龍は森の中を歩き回りながらゴブリンをやっつけていた。


「きゃあーーー」


 それは龍の前方の方から聞こえた。龍は何が起きているのか気になり声のした方向へと駆け寄った。するとそこには3人の女性とその女性を囲む15体のゴブリンがいた。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


以下設定資料>


黄昏ラビット:目が夕日の如く赤いウサギ。とにかく普段は黄昏ている。プレイヤーを見つけると体当たりをかましてくる。


ホーンラビット:おでこの辺りに小さな角があるウサギ。と言っても角はドロップアイテムとしてドロップしないと言う謎仕様。


ウサギの皮:黄昏ラビットやホーンラビットと言ったウサギ系の魔物が落とす毛皮。ふわふわで暖かいため、コートにすると女性に大人気。モフリスト達からすると至高の一品だったりもする。


ウサギの肉:さっぱりしていておいしいお肉。味的には鶏肉を少しさっぱりさせた感じ。街の屋台等で串焼きにされることが多く、NPCの大好物だったりする。

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