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ボッチウルフと新たなスキル

1日遅れましたorz

 龍が見つけたのは案の定一匹で行動をしていたボッチウルフであった。そして龍は早速眷族のスキルを使う。


ちなみにボッチウルフとは、名前の通りボッチな狼である。大きさはおおよそ2m程度とでかく素早い動きからのパンチや引っ掻き、噛み付き攻撃が厄介で、多くのプレイヤーが初の死に戻りを体験した魔物とも言われている。ちなみにだが美月達のパーティーは時間は掛かったが犠牲者なしでなんとか倒せたらしい。そんなある種の登竜門的なモンスターであるボッチウルフは、プレイヤーたちの間では人気の鍛錬の相手だったりもする。


 ボッチウルフに対峙した龍は左手に木刀、右手にエリートゴブリンの剣を構える。重さが違うので普通に考えれば違和感を感じるであろう。しかし龍はおじいちゃんの訓練で別々の重さの武器であっても問題なく戦えるようになっていた。訓練の内容だが、右手には金を鉛でコーティングしたただ重いだけが取り柄の剣、左手にはとにかく軽いが、下手に扱うとすぐに折れてしまう軽さだけが取り柄の剣を持った状態で、剣が折れないようにしながら戦うと言うとんでも訓練である。参考程度に言えば、金の剣の方は、刃渡りが70センチにもかかわらず4kg近い重さになる。そして軽い剣の方はどんな素材を使っているのか不明であるが、100g程度しかない。このとんでも状況下の中で訓練して、それをおじいちゃんが認める程マスターした龍にとって、木刀とエリートゴブリンの剣との重さの差などあってないようなものに等しい。


 龍が構えるとボッチウルフは「ガゥ」と方向を上げた後に俊敏さを活かした攪乱作戦を行う。龍は冷静に魔力感知のスキルを頼りにボッチウルフの現在地をしっかりと認識する。途中何度も引っ掻き攻撃や突進、パンチなどを行ってくるが全てを龍の武器防御のスキルで防がれた。ある程度の攻防を繰り返して、ボッチウルフの速さに完全になれた龍は攻撃を仕掛けた。まず左手の木刀で武技の浮世世界を発動させ、ボッチウルフを宙に浮かせる。そしてそれを確認すると同時に右手のエリートゴブリンの剣で燕返しの武技を発動させてボッチウルフにダメージを与える。するとボッチウルフはその一撃で光るポリゴン片へと変わり果てた。


「え?て、手ごたえが・・・」


 龍はあまりの呆気の無い終わりに思わず本音を呟いてしまった。それと同時に目の前に半透明のプレートが出現する。


――――――――――


眷族のスキルLvが1上がりました。


――――――――――


 龍は眷族のスキルを使用した事によって失敗はしたがスキルレベルが上昇した。これにより龍は失敗しても眷族のスキルは使えばレベルが上がり、尚且つボッチウルフは浮世世界と燕返しのコンボでワンパン出来る事を確認したので、それからの龍はすごかった。まずボッチウルフを見つけると眷族スキルを使用して、攪乱作戦で来るボッチウルフを逆に攪乱させて、浮世世界+燕返しのコンボでワンパンし続けた。そして4匹目のボッチウルフを倒したところで、普通ならポリゴン片になるボッチウルフが淡い光に包まれる。そして頭に『ポーン』と言う音が響くと同時に目の前に半透明のプレートが出てくる。


――――――――――


眷族のスキルLvが1上がりました。


――――――――――


眷族のスキルが成功してボッチウルフを眷族にすることに成功しました。

眷族のボッチウルフに名前をつけて下さい。


――――――――――


 2つ目のプレートを見た後に目の前に半透明のキーボードパネルが出てくる。そして龍は前々から考えていたボッチウルフの名前、ジャルクと入力した。ちなみにジャルクの由来に関してだが、狼をロシア語に直すと、『волк』と書いて『ヴォールク』と読む。そしてロシア語で数字の一は、『アジン』。この2つを組み合わせて『ジャルク』である。


 龍は早速眷族にしたジャルクを呼び出すことにした。


「コール、ジャルク」


 すると龍の目の前の空間に亀裂が走り、そこからボッチウルフのジャルクが出てくる。


「ガウガウ」


 ジャルクが何かを言っている。しかしながら龍はここで重大な事に気が付いた。


「なんて言ってるかわかんねー!」


 そう、龍は眷族であるジャルクがなんと言っているのかわからないのである。ちなみに眷族等の魔物の言葉がわかるようになるスキルは全部で3つ存在する。まず1つ目が魔物言語能力のスキルで、2つ目が翻訳、3つ目がリンクである。


 1つ目の魔物言語能力の良い所は、なんといっても眷族以外のその辺の魔物の言葉でも分かるようになることと、スキルの発動にMPを消費しない事である。デメリットとしては習得までに非常に時間がかかるので、今回の龍の状況からすると魔物言語能力のスキルはアウトである。


 2つ目の翻訳の良い所は魔物の言葉以外にも様々な言葉を翻訳できるという点が非常に嬉しい。このスキルさえ持っていればありとあらゆる困った際に役に立つと言える。デメリットとしては、翻訳の能力がスキルLvに依存する事と消費MPが3つのスキルの中で一番多い事である。翻訳能力がスキルLvに依存する時点で龍の中ではこのスキルもアウトであった。


 そして残った3つ目のスキルのリンクであるが、良い所としては、リンクしている相手のスキルを自分も劣化した能力ではあるが、ある程度使用できるという点である。逆にデメリットとしては、リンクの相手の対称に出来るのが、パーティーメンバー、及び眷族やサモン等のテイミングスキルによってテイムした魔物だけという点である。そして龍が求めているのは眷族の言葉がわかるようになるスキルであるので、龍からすればデメリットがデメリットに感じない今探しているスキルのストライクゾーンである。


 龍はリンクのスキルをとると決まれば、ジャルクを戻して、街までダッシュで戻り、スキル屋へと向かった。そしてスキル屋に着いた龍は、早速エリートゴブリンから手に入れたスキル珠を使ってスキル枠を拡張し、500Pを払ってリンクのスキルを手に入れた。


 龍はリンクのスキルを手に入れて満足し、ふと時計を確認するとすでに夜9時を過ぎていた。龍は明日のアップデートを楽しみにしつつも、いつもより少し早いがログアウトする事に決めた。

最後まで読んで頂きありがとうございます!


次回は此方の事情(卒論の中間発表及びレポートの課題等)で投稿が17日になります。


楽しみにして下さってる皆様にはご迷惑をお掛けする形になり申し訳ないです。


以下ステータス>


名前:(´・ω・`)

種族:ヴァンパイア

レベル:14

HP:143

MP:133

STR:146

INT:128

DEX:153

AGI:138

スキル>

・剣術Lv10 ・アクロバットLv7 ・武器防御Lv11 ・詠唱短縮Lv7 ・蹴技Lv7

・魔力探知Lv10 ・気配遮断Lv5 ・錬金術Lv3 ・闇魔法Lv7 ・幸運LvMAX

・リンクLv1(New)

種族スキル>

・眷族Lv3(2↑)

称号>

・無鉄砲


眷族>


名前:ジャルク

種族:ボッチウルフ

レベル:3

HP:51

MP:23

STR:51

INT:20

DEX:37

AGI:63

スキル>

・パンチLv2 ・引っ掻きLv2 ・突進Lv1 ・噛み付きLv3


以下修正報告>


・確定スキルを種族スキルに修正します。※リアルの事情により修正が遅れます。

・アップデートと眷族のあとがきにあるフィールドボスの説明を一部変更しました。

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