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アイス食おうぜ!!

みんなでアイス食べようぜ!!な話です。


「うっわ、けっこう並んでんな」

夏休みのためか、山と言っても家族連れも多く、アイスの露店は混雑していた。

「アイスってのはどこだ?」

キョロキョロと辺りを見渡す木葉。

「じゃあ一緒に買いに行こうぜ!」

「遙も行くー」

木葉の手を引いて走り出す幸美とその後を追う遙。木葉も案外されるがままになっている。

後に残されたのは、必然的に亜樹子とナツの二人だけになった。

「なぁ、一つ聞いて良い?」

「良いよ」

「マジでそっくりさんとか見えてんの?」

「うん、嘘は言わないよ。海では自分のを見たし、さっきも…」

「さっきも?」

「…さっきも、岩の上に座って手を振ってる人(?)が居たし」



「あ、それわしだ」



「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!?」

「え!?」

「なんだ、貴様やっぱり見えるのか」

ナツの隣、ベンチに座っていたのは、先程見かけた天狗(?)。

「え、何で廻!?」

「わしの名前は音色。廻じゃない」

アイスを口に含みながらそう告げるふてぶてしい表情は、この三年間で見慣れた仲間のそれとうり二つ。

「音ーちゃん、さっきから誰と喋ってんの?」

「亜樹子!?」

「この子は時雨だよ」

音色の影からひょっこり現れたのは亜樹子にそっくりの少女。とうの亜樹子はナツの隣で状況が読めていない様子だ。

「なんでそっくりさんが二人も…てか妖怪(?)ってアイス食えんのかい!」

「食えるに決まってんだろ、わしらを何だと思ってんだ」

「今日は皆で山登りなんだよ、俺らの他にもまだ二海と波野とが来てるよ」

ナツの頭の中に嫌な予感が浮かんだ。と同時に

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

遙の悲鳴が辺りに響いた。


「本当だ!遙にも見える!!」

「だから言ったじゃん、嘘じゃないって」

ドヤ顔の幸美。遙はキラキラした目で自分のそっくりさん(波野)を観察…というよりガン見する遙。

実は、アイスを買いに走った時にたまたま遙が波野とぶつかり、今の状況にある。

「これって見える見えないの差は何で決まってるわけ?」

亜樹子からすれば三人が自分には見えない得体の知れない何かに語り掛けているので、不安で仕方ない。

「んー?試しに貴様、時雨の手を握ってみな」

「亜樹子、ちょっと手貸して」

ナツが通訳をして亜樹子の手に時雨の手を重ねてみた」

「どう?」

「どう?って…っ!?うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「初めまして、時雨だよー」

「ほら見えた」

「なっ何これ!?」

突然現れた集団にパニック状態の亜樹子。



「これで約束は果たしたかな…」



「音色、今なんか言った?」

「いや?なんも」



これでだいたい自分のそっくりさんに皆会えましたね^^


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