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そのじゅうろく 紅い空、蒼い地上(前編)

今回は前編です!時雨君には旅をしてきてもらいたいと思います。


「時雨君、今回はちょっと面倒な事件だ。」


場所は生徒会室。


「・・・何が起こったの?生徒会長。」


それに答える僕の背中には保坂さんが乗っている。

「・・・・誘拐だ。今はまだ未遂で終わっているが、間違いなく犠牲者が出るだろう。」


今、生徒会室にいるのは僕を含めて6人。


「・・・もしかして、犯人剣治とか?」


そういったのは舞さんである。

「いくらなんでもそんな事はしないと私は思いますわ。」


そう答えるのは焔さん。

「わ、私もそう思います。」


焔さんの意見に賛成する、春さん。


「僕も剣治を信じるよ。で、被害者ってやっぱり幼いの?」


頷く生徒会長。


「うむ、みんなありがとう。しかし舞さん、生徒会長を疑うとは・・・・いい線いってるが違うな。僕は誰かと違ってロリコンではない。まぁ、そんな事より被害者はもしかしたら知っている人がいるかもしれない。」

出てきた写真を見て驚いた!


「・・・・この子、しな じゃないか!」


ふふっ。


生徒会長が不敵に笑う。


「覚えてたか、時雨君。彼女は一発キャラではなかったみたいだな。みんな、彼女は時雨君の三人目の妹だ。」


・・・・・確かに、そんな嘘をついてた気がする。

「しかし、彼女は今回会えない。よって、彼女の出番はない!」

・・・・理由は聞かないでおこう。


「手がかりがないのでまずはパトロールから始める!グループはくじで行う!」

何故か白熱したくじの結果。


一組目 剣治


保坂


二組目 時雨



三組目 焔


春さんには強烈な視線が注がれていた。


「さ、いこっ、春さん。」

可哀相になったので手を握り部屋から出ようとする。後ろからは剣治の悲鳴?が聞こえている。


「ちょっと!君達、やめたまえ!暴力はよくない!」

「生徒会長!イカサマして私達が時雨君とならないようにしたでしょう?」


「・・・・・・何の事かな?」


扉があき、凄い勢いで走り去る生徒会長。


「待ちなさい!生徒会長!貴方には二度と日の目を見せませんわ!」

それを追い掛けていく残りのみんな。


廊下に残った僕たちは手を握った間々立ち尽くしていた。


「・・・・じゃあ、行こうか?」


「あ、はい。」


とりあえず、小さい子が多い公園なんかをパトロールしてみる。


「春さんは断罪天使?」


「あ、はい。・・・・・・・でも、弱いんで何も出来ません。犯人を捕まえる事が出来ないかも。」

うなだれる春さん


「じゃあ、僕が特訓してあげるよ。」


「特訓・・・・ですか?」

「うん、僕もそんなに強くないけど多分春さんより強いと思うから。・・・・・・今、この公園誰もいないからさ!」


どうしようか考えている春さん


「えーっと、わかりました!お願いします!」


特訓は剣治から電話がくるまで続いた。


「せやっ!」


「凄いよ!上達するの早すぎだよ。」


「あ、ありがとうございます、師匠!」


プルル、プルル。


「ん?剣治。どうしたの?犯人捕まえたの?」


「・・・・僕が捕まってしまった。今日は終わりだ・・・・帰ってよろしい。時雨君、夜になったら僕を助けに学校に来てくれ・・・・がくっ。」

・・・・・剣治は生徒会のメンバーに捕まり、リンチを受けてしまったようだ。


「春さん、今日は解散だってさ。」


「あ、そうなんですか。じゃあ師匠今日はありがとうございました。・・・・・・また今度教えてくださいね。」


「うん、別にいいよ。」


公園で別れ、家に帰る僕。


「た、ただいまぁー。」


近頃、家に帰るのが少し恐い。

ダダダダダダダダダッ!


ぴょーん



ガスッ!


「時雨様っ!お帰りなさい!」


美奈さんが抱き着いてくるようになったのだ。


ムギュー。


あ、あれが当たってる〜。


「あ、うんただいま。」


「もう帰って来ないかと思ってました!」


あの事件がまだ尾を引いているらしい。・・・・・・あれから少し経った。


母さんが帰ってくるまえに零ちゃんは家から居なくなった。

正確にいうと連れ去られた。


『やだ〜っ!ここがいい〜』


『わがまま言っちゃいけません!あなたはもうじょうずに働けます!』


どごっ!


『・・・・静かになりましたね。それでは美奈、時雨様、蕾様。ご機嫌よう。』


という出来事があったのだ。その後はずーっと僕に美奈さんがくっついたまんまである。

蕾の時と似ていたので、蕾に相談してみた。


『うーん、頑張って!兄様!』


剣治に助けを求めた。


『好きなようにさせればいいんじゃないかな?』


そして、今にいたる。


「時雨様ー。」


すりすり。


「あ、あのーっ。美奈さん、頬ずりしないでください。恥ずかしいですよ。」

何とか美奈さんを引きはがし、ふやけた頭をはっきりさせる為に外にまた行く事にした。


「美奈さん、ちょっと頭を冷やしてきますね?」


「はい!早く帰ってきてくださいね?」


最後の頼み、シャルお姉さんにどうしたらいいか聞きに行く。


「あーっ。なるほど。それはね、時雨が居なかったから頭が混乱してたんだよ。・・・・んで、頭の整理がついた頃に時雨が帰ってきたからまた混乱したわけ。」


「じゃあ、混乱が治まったら昔の美奈さんに戻るんですね?」


「うーん、どうかな?大丈夫だと思うよ。ところで、誘拐犯を捕まえたいみたいだね?」


「え、はい!」


僕の頭をなでなでするシャルお姉さん。


「そうか、頑張りなよ。お姉さん応援してるから。」

「頑張ります。アドバイスありがとうございました。」


そして家にまた入る。


たたたたたたっ!


びゅっ!


「時雨様お帰りなさい!」

「あ、うん、ありがとう。」

また、美奈さんがくっついて来た・・・・・。


「・・・・酒臭い!美奈さん、お酒飲みました?」


「あっひゃ!ばれちゃいまひた!もーのんでないとやってられましぇーん!しぐれーさーま!だーいしゅきー!」


「ちょっと!?何、むぐぅ!」


美奈さんに押し倒され、


・・・ブチュー!


「はははっ!しぐーれーさーまのもらいましたぁ!あはっ!」


「いいかげんにっ!せんかい!美奈さん!てやっ!」

どすっ!


「きゅー。」

気絶した美奈さんを部屋に連れていって布団に寝かせる。


・・・・今日の美奈さんは危険だ・・・。しかし、何があったんだ?


美奈さんの部屋には机があり、その上にノートが置いてあった。


・・・・・・・・・・・・日記だろうか?悪いけど何か書いてあるかもしれない。


『・・・・・今日、私より年上の零が時雨様に甘えていた。時雨様は優し過ぎる人だ。・・多分私が甘えても答えてくれると思う。』


・・・・・・年上?




・・・零ちゃんは15だったな?・・・美奈さんは年下なのか?


あんなにしっかりしてるのに?身長も僕と同じだ。

外はまだ明るいが時計は7時を指している。


・・・・剣治なら知っているのではないだろうか?


時雨は美奈をそのままにするのがかなり不安だった。


「ただいまぁー。兄様?美奈さん?いないの?」

・・・・蕾に任せよう。


「あ、兄様どうかしたの?」


「蕾はどこ行ってたの?」

「本屋だよ。そしたら剣治さんから電話があってね、兄様が私を探してたと言ってたから帰ってきたんだ!」


「・・・・実は美奈さんがお酒飲んで酔っ払ったんだ。僕はこれからキ○ベジンを買ってくるから、美奈さんをよろしく!」

蕾の返事を聞かずに家を出る。


『我は、悲しむ心を背負いし天使。』




学校までひとっとびし、生徒会室の中に入る。


そこには糸が絡まった操り人形みたいな剣治がいた。

「剣治!美奈さんは何なんだ!教えてくれっ!」


「・・・・時雨君、落ち着きたまえ、彼女は君の家にいるメイドだ。」


操り人形剣治の口が開く。


「だって、彼女は・・・・」


時雨が蕾に会う前に日記をまだ読んでいた。

『・・・今日、人形だった私は少しばかり人間に近付いた。執事さんが私に契約書を書かせてくれたからだ。これで私は少しの間人間になる事が出来る。』



「答えて!剣治!」


首を振る剣治。


「・・・・・君のメイドさん、それじゃ駄目かね?」

「もっと、もっと確かな存在にして欲しい!」


「話したいがこのままでは僕が糸の切れた人形になってしまう。早く降ろしてくれ。」




「彼女はピノキオみたいなものだ。誰かと契約すれば人間になる。・・・・・・・・。」

・・・・・あっ。


「彼女はだれかさんと契約したから大丈夫だ。・・・・・。」


・・・・・。


「まぁ、時雨君。・・・・・・そろそろこの部屋から出ないと魔界に行ってしまう。続きはいつものあの場所で聞こう。」




その後、剣治から色々聞いた。


美奈さんの実年齢は10歳らしい。


他の事は今度の機会に話したいと思う。

家に帰り着くと、


たたたたたたたたたたたたたたたっ


「兄様!美奈さんが苦しんでる!」


剣治から聞いた情報の中にあった。


「・・・・蕾、先寝てていいよ。」


「でも、・・・」


「いいからっ!」


「う、うん分かった!お休み!」


(兄様、私晩御飯抜き?)

美奈さんの部屋からは叫び声が・・・・。


「・・・・・ソロモンよ!私は帰ってきた!」


・・・・・もしかしたら末期症状かもしれないな。

『・・・いいかい、時雨君、契約した後は頭に手をのせて宇宙を想像するんだ!そしたらもう彼女は人間になる。・・・多分。』


宇宙、宇宙、宇宙、宇宙、宇宙、宇宙、宇宙!


みるみる静かになる美奈さん。


(・・・・さすが、剣治だ。)


しかし剣治の情報は少し間違っていた、時雨がそれに気がついたのはまだ先である。


時雨はフラフラになりながらもなんとか自分の部屋についた。・・・・・・・・そして、事件は起こったのだ。うとうとしていた蕾が時雨のベットに寝転がり、時雨が部屋に戻ってくるのを待っていると時雨はちゃんと戻ってきた。


そして、時雨は疲れていたので蕾に気が付かずそのまま蕾の上に倒れ込んだ。(時雨はベットに俯せに倒れこみ、目をつぶったまま枕を探す習性がある。)


「うーん、枕。」


「きゃっ!兄様何してるの!」

「まくらー、まくらー」


「顔が当たってる!ちょっ!んん!」







次の日、時雨の家は凄い事になっていた。美奈は二日酔い、時雨は昨日色々働いたので筋肉痛。

蕾は昨日あった事があまりに突発だったので突撃した後のカミー○・ビダン(テレビ)みたいになっていた。

朝食は個人でとることとなった。・・・・ちなみに時雨は残っていたスイカを食べた。


今日も時雨は生徒会室に行き、犯人捕獲を目指し努力する事となった。

「くじで決めたら生徒会長がずるするからじゃんけんね!」


・・・・じゃんけんでどうやってチームを決めるんだろう?


「勝ったチームと負けたチームに別れよう!いいよね生徒会長?」


「御自由に。」


結果 勝ち組 剣治




保坂


負け組 時雨


かなりくやしそうな三人。


「生徒会長!はかりましたね!」


「いや、無理だろう!さすがに!」


「問答無用ですっ!」


昨日と同じように走りさる剣治。そしてそれを追う三人。


「・・・・行こうか?春さん。」


「はいっ!行きましょう。師匠!」


今日も昨日と同じ公園に行く。


「あ、あの師匠!あの人かなりあやしいですよ!」

赤い服を着て、トナカイを従える人物は少女に話し掛けている。


「・・・・師匠!助けなくていいんですか?」


「・・・・なるほど、サンタサンか。」


「何のほほーんとしているんですか!」


「・・・・生徒会長にしてやられたんだ!」


赤い服を着ている人物は亜美さんであった。

「おーい、亜美さん!」


振り向き、ビックリして逃げる!トナカイは既にいない。


「・・・逃げちゃいましたよ!師匠!」


「春さん、学校に戻ろう。」


春には時雨の顔が笑っているようにみえた。




「・・・やぁ、二人とも。犯人は捕まったかね?・・・・冗談だ全てを話そう。」


そういう剣治は今日は掃除ロッカーに押し込められていた。二人で引っ張りだし、剣治が喋り出すのを待つ。

「・・・いやまさかこんなに早く犯人がばれるなんてね。・・・・・今回の事件は春君、君を強くするためなんだ。」


「・・・私を?なんでですか?」


?マークが春さんの頭の回りを飛んでいる。


「・・・・君は僕のお気に入りだからね。ある程度戦える人間がいないと生徒会は大変なんだ。」


「・・・・まぁ、それは置いといて、なんで亜美さんを犯人役にしたの?」


ふふふふふ


「時雨君、悪いが君を餌に使わせてもらったよ。」

「・・・なんて言ったの?」


「見つかったその日が終わりを迎えるまでに亜美を捕まえる事が出来なかったら、時雨君が契約するといったんだ。さあ、早く春君と行きたまえ。春君、君の力を見せてくれ、場合によっては亜美と出番が代わるかもしれない。


「くそっ!」


『我は、悪魔と天使を罰する者』


辺りの時間が止まる。

「ちなみにチャンスは後一回だ。」


最後に剣治の声を聞き、動きのない空に飛び立つ。

・・・・亜美さんは、いた!だけど動いてる!


「あ、時雨君。悪いけど逃げるね?」


再度、消えるような感じで逃げようとする亜美さん

『そして、我は魔界の王を志、悪魔』

瞬間、僕の紅い羽に蒼い色が混じり紫になる。


天空は紅く、地上は蒼に染まる。


・・・・今度こそ勝ったみたいだ。


今、僕の腕の中にはキョトンとした亜美さんが捕まっている。


真夏のサンタを抱きしめ、契約を果たす。


「・・・・ご苦労様、亜美さん。」


「え、あ?しー君!ううっ!んん!」


剣治の所を飛びだって三分後、僕は真っ赤になった亜美さんを担いで学校に戻った。


「・・・・いいかい、春君、時雨君に睨まれるとこどもが・・・」

「剣治!何言ってるの!」

「・・・・本当のアンノウン・エンジェルか。」


本当?のアンノウン・エンジェル。


「・・・時雨君、女たらしの君には魔界に行ってもらい、魔王の首をもらってきて欲しい。」


え、今なんて?


「さらばだ、女好きの時雨君!」


その後僕は気絶してしまった。

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