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乳母は見届ける  作者: かも ねぎ
少年期
39/65

39 戦うための力を

 マックス兄上の背中を見つめながら、胸の奥で何かが熱く震えた。

 ずっと、僕は守られる側だった。


 セラフィーナが寄り添い、

 アウルが影のように支え、

 オズワルドが力強く盾となった。


 カールが励まし、ギルベルトが陰から守ってくれた。

 ウルバヌス猊下が導きを与え、

 母上が、静かにその全てを受け止めてくれた。


 そして――今日、マックス兄上が自らの矜持を示した。


 魑魅魍魎が跋扈するこの宮廷で、

 ただ守られているだけの子供では、必ず呑み込まれてしまう。

 学問が少し得意なだけでは足りない。

 誰かの庇護に甘えるだけでは足りない。


 僕もまた、この場所で生き残り、戦い抜く力を持たなくてはならない。

 もっと、もっと強く――

 戦うための力を。

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