第7話 パーティー加入
当然アルトとアリアネはパーティーメンバーではない。
それどころか初対面だ。
アリアネは突然そんな事を言ってきたアルトを警戒する。
そんなアリアネを見て、アルトは微笑んだ。
(……?あの人は何で私に微笑みかけたの?そもそも目的は何?……分からない)
しかし、アリアネはすぐに意味を理解した。
「この子はうちのパーティーに入る。応募してくれていたんだよ、このパーティー募集用紙にね。だから、悪いけどパーティー勧誘は辞めてくれないかな?」
ギルドのルールに従った正論には、男達も反発しづらい。
証拠を出せと言われたらアルトに為すすべは無いのだが、そこまでしてアリアネをパーティーに入れる理由は男達には無いのだ。
つまり、アルトはアリアネはうちのパーティーに入るから関わるなよ?という脅しをかけていたのだ。
「……チッ、分かったよ」
案の定、男達はあっさり身を引いてくれた。
その姿を見て、アリアネはアルトに好印象を覚えた様だ。
「貴方……ありがとうございます。えっと……お名前は?」
「アルト、僕の名前はアルトだ。ごめんね、勝手にパーティーに入るなんて嘘言って」
「いいえ、お陰で助かりました。それにしても……よくパーティー勧誘の紙なんて都合良く持ってましたね?」
「……あぁ、これは本当に募集してたんだよ。それで君が困ってそうだったから…………」
アリアネは、その言葉を聞いて反応する。
「そ、それってまだ募集してますか!」
「え、う…うん、してるけど……」
「だったら………私をパーティーに入れて貰えませんか!」
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