40 ホームパーティー
今日は、バッカス様たちが遊びに来る日だ。みんな3時頃を目処に来る予定みたい。
ウッドデッキの上は、ディザの手によってグランピング風のパーティー会場に様変わりしている。朝から花の妖精たちが花の飾りつけをしてくれている。
私は、ウェスタとカネルと一緒に朝から準備を頑張った。
ご飯を炊いて手まり寿司とお吸い物の準備をしている。お吸い物の出汁は昨晩から昆布を水に浸けてあるから後は、アサリのような二枚貝を入れて出汁が出たら塩と醤油で味付けをしてネギを添えたら完成だ。今日のためにお醤油は取り寄せてもらった。
手まり寿司は、すし酢の代わりにレモン汁とはちみつを混ぜ込んでみた。早速、手まり寿司を握っていく。前世では、ラップと言う優れものでギュッと包めば簡単に出来たけど。ここには、そんな優れものは無いから手で丸く握った酢飯の上に具材を飾ることにした。
デザートは、カップのトライフルケーキにした。一番下はシリアル。間に生クリームを挟んで、二段目は森のベリー類、クリームチーズを挟んで、三段目はカネルと一緒に焼いたスポンジケーキを小さくカットした物、一番上は生クリームのデコレーションとベリー類を飾って完成だ。
[今日のパーティーメニュー]
・ピクルス三種
・オレンジの赤ワイン漬け
・森のハーブサラダ
・ケークサレ(ベーコン&玉ねぎ)
・オニオンリング
・唐揚げ
・森の茸と海老のアヒージョ
・ローストビーフ
・ピザ
・バーベキュー
〈デザート〉
・トライフルケーキ
・アップルパイ(NYスタイル)バニラアイス添え
・チョコレートケーキ(一口サイズ)
・レモンチーズケーキ(一口サイズ)
・紅茶クッキー
・マカロン
パーティー会場のテーブルの上は、花の妖精たちが飾り付けてくれたお花と沢山のお料理で埋め尽くされている。取り皿とカトラリーも1人ずつ用意されていてとてもオシャレな空間になっている。デザートは後半にカネルが用意してくれることになった。
「レイラ、今日は花の妖精みたいに可愛いね」
アイテール様が私を抱っこして誉めてくれる。ちなみに、私の今日のお洋服は白のパフスリーブのブラウスにサーモンピンクのスカートを履いている。スカートの下にパニエを履いているからフワフワで可愛い。髪型はディザがハーフアップに結ってくれて花の妖精たちがお花を沢山付けてくれた。
「それにしても、凄いじゃないか。こんなに、しっかりしたパーティー会場になるなんて。レイラとディザありがとう。忙しくて、手伝えなくてごめんね」
「ウェスタとカネルが手伝ってくれたから大丈夫だったよ」
そう言うと、ディザも頷いている。
「そっか、二人ともありがとう。ウェスタとカネルも助かったよ」
アイテール様がそう言うと皆凄く嬉しそうだった。
「わぁ、凄いじゃない。可愛いわぁ」
と言う声がして、そちらを見るとオンディーヌ様が青いマーメイドドレスを着て立っていた。
「あれ?足がある…」
ビックリしているとアイテール様がクスクス笑っている。首をかしげて見上げると
「オンディーヌは、水の精霊だけど足で歩くことも出来るんだよ」
やっぱり異世界は何でもありなんだな…とちょっと遠い目をしていたらディザにも笑われてしまった。
「アイテール様、世界樹様、レイラ様。今日は、お招き頂きありがとうございます」
そう言って、オンディーヌ様が挨拶をしてくれた。
「オンディーヌ様。タンサンスイの泉をありがとう」
そう言って、ニッコリ笑うとオンディーヌ様が顔を少し赤くして
「はぁ、レイラ様。今日も可愛いわぁ、それくらいのお願いだったらいつでもしてね」
と頭を撫でてくれた。




