手がかり!
「ここ、どこだろ?」
「僕の言葉は無視ですか!?」
きいろが拗ねる。
顔はいいから、ちょっと可愛い……って、流されてるっ!?私っ!
「とりあえず…、ここは多分動かない方が――」
「うわぁー!見てみて藍ちゃんっ!!!こんなところに美味しそうな林檎が――」
「おい、聞けやコラぁあ!」
「もう、せっかちさん…なんだからぁ!」
「もぉ…!もうなんか黙れ…」
――うざい!
「あ、そうだ。そういえば、喉かわいたよねー!」
いそいそと、きいろがリュックサックを――
―――!?
「ちょ、それどうしたの?」
「え?ああ、なんかね、ここに飛ばされたときから持ってたんだー!」
「もしかすると、そん中にあるんじゃない!?帰る手がかりが!!!」
:
リュックの中身
・ペットボトル(六甲のお○しい水)
・エロ本
・毛布
:
「すくなっ!!!そして、エロ本はいらんだろっ」
「ええー?いるよぉー」
「いらないっ!」
「もう、しょうがないから、藍ちゃんで、我慢してあげるよぉー」
「何を!? てか、我慢ってなんだよ!失礼な…!」
役に立たないアイテムだとしか思えないわっ、エロ本っ。
ごそごそ
「ん?なにしてんの?」
「いや、何か、奥の方に…――」
きいろがリュックに手を突っ込む。
「え、どこどこ?」
「あ、取れた!なんか、紙???」
「――?こ、これって…!!!地図だよっ!!!」
やった、これで助かるかも…!
微かな希望を胸に、私たちは、その地図を覗き込んだ――。