閑話・賊サイド
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賊サイド
俺達はカルパ団、56人程度の小さいくはあるが、ソコソコ名の知れた略奪組織、と言っても逃げてばかりだ、狙うのは何時もレルド達、ハンター達を引っ張り出し別働部隊がレルドを狙うそんな連携で何時もの様に略奪を繰り返していた。
此処の所奴隷や女ハンターを見かけない、そろそろこのルートから手を引いた方が良いだろう最近この辺りの見回りが増えた、アジトを移動する必要が在るな。
そう思いアジトを変える事にした此処から西に20kの地点だ、あそこはビルの廃墟が多く在るフリークもいてかなり危険だが掃討すれば問題は無いだろう。
しかし考えが甘かったようだ予想よりも多くのフリークが居住していた、俺達はひたすらフリークを狩った使い捨てのボロイ銃弾薬を巻き付けオイルを塗って火をつける、ダイナマイト代わりにして投げ込みまくった。
中で弾薬に引火して勝手に暴れ回る銃弾、俺達は建物の壁陰に隠れる、フリークは音に敏感だ、そして獲物を狙って馬鹿みたいに突っ込んでくる、自ら殺されに来るそれを20程繰り返すと在る程度は狩れたと思っていた。
ここで問題が生じた地下空洞があった、そうフリークの巣だ!。
流石アジトにする事を断念するしかなかった、中に入れば地獄の窯だ食われるのが目に見えている、仕方ないのでもう一つの予定地であった西へ行った、更に大きなビル群の廃墟へ移動する事にした。
着いて見ると何故か立派な家が在った、ありえないそう思った、俺達は警戒しながら家の周辺やビルの中を探索する、どうやら此処は荒らされて居ないようだ。
手付かずの物資がゴロゴロありやがる地下も在った、物資を全て回収してトラックに乗せる、地下は運のいい事にフリークは居なかった、此処をアジトにしようか思案していたら、部下が女を連れてきた。
スタイルの良い出るとこ出ている、美しい銀髪の女だった、しかし服装は何処か可笑しい?まるで何処かのファンタジーな世界からやって来ました的な?、魔術師的な?格好をしていた。
何だコイツは?良く見ると中々可愛い顔をしているじゃねぇか、女日照りが続いていた性か部下共は、落ち着かない、此処で俺は良い方法を思いついた。
この女を使って東の地下空洞でフリークの囮として使えば、家畜が手に入るかも知れない、いや美味く行けば殲滅も可能だろう。
フリークは女が大好物だ、何せ種を残す為に都市や街、集落にまで大挙して来るからな、兵器が在るのに恐れず突っ込んで行き、次々に殺されていくの様は滑稽だったな、俺もまともに働いて街の警護をしていた頃が懐かしいが、今はそんな事はどうでも良い。
この女は使える、この気絶している女を逃げない様に檻に入れる、部下を連れて地下空洞を目指した。
もう少して地下空洞に着くと思いきや、絶対に在りえない事が起こった、空軍戦闘機に大型の軍用へリだった、制空権は今や誰も支配する事が出来なくなっていた筈だった。
こんな馬鹿な事が起こるはずが無い、空を飛ぶ事も出来なくなり、空艇船も甲宙船も全て壊れて居るはずだ宇宙にすら行け無くなったのに、何故現存している、誰かが直したのか?。
いや、そんな筈は無い、ベースに入れるエンジニアや軍人は生き残っていない権限を持つ物は、皆既に年老いて死んだ、又はフリークに食われていない筈。
何だあの土煙は?嫌な予感がする。
おいおいおい、一体どんな冗談だよ!?戦車マルドゥク3両だと!?8輪装甲戦車に給水消防車!貴重な水タンクか!どうなってやがる!。
ヤバイヤバイヤバイ、どうやっても勝てる要素が見当たらねぇ、ロードトレインまで居やがる、どの車両も武装してやがる。
一番可笑しいのは、特にあの手の生えた戦車だけ、でけぇ盾装甲でガードしてるせいでこっちの攻撃が通じねぇどう足掻いても負けは必至、くっそもう少しで家畜が手に入るってのによ。
何を錯乱したのか部下が女を人質に取って銃を向けた、そんな事で攻撃が止むわけ無いだろうと思ったが、攻撃がピタリ止んだ、まさかこの女が指揮官なのか。
しかしそれは一瞬の事だった部下は足を撃ち抜かれ倒れる、放水による攻撃で皆気絶、気が付けばコンテナの中に居た、中は明るいが外は見えない、武器も奪われた、俺達は多分ギルドに引き渡されるのだろう。