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アイドルバスター2 覇道戦線  作者: おでん信用金庫
6/20

#6 distant moon③-赤外線はすごい-

前回までのあらすじ


犯人のネタバレ



嘉雅梨(かがり)「どうだ~元気してたかルナ?」


ルナ「・・・あぁ、まぁな」


嘉雅梨「お前緑一色(リューイーソー)女学院なんだってな。どうだよ授業ついていけてるか?アタシなんっにもわかんねぇよ~」


ルナ「んん・・・」


嘉雅梨「つーかアタシのクラス全員真面目すぎてつまんねーんだけど!お前のクラスどう!?ヤベー奴いる!?」


ルナ「・・・」


ルナ(ちぃっ、一人でベラベラ喋る女だな。さっさと帰りてぇが、こいつを振り払うのはとてつもなくダルい気がする。仕方ねぇ・・・ルナ、ここは任せたぜ―――)


ルナ「」


嘉雅梨「ん、どしたルナ?聞いてんのか、おい?」


ルナ「はっ!?」


嘉雅梨「っ!」


ルナ「・・・これは、私の身体?あっ、ちゃんと動く!うん、動く動く!自分の思うように!」


嘉雅梨「オイ、大丈夫かルナ?」


ルナ「へ・・・あっ、嘉雅梨さん?」


嘉雅梨「は?」


ルナ「嘉雅梨さんだ、久しぶり!()()()()()だね、元気だった!?」


嘉雅梨「お、おう、元気だったけど・・・」


ルナ「あれ・・・どうかした?」


嘉雅梨「いや、なんか変だなって」


ルナ「えっ?」


嘉雅梨「アタシら再会してから何分も経ってるのに、このタイミングで再会を喜ぶリアクションしてるから、よくわかんなくてよ・・・」


ルナ「!」


ルナ(そうか、私が目覚める前にソエルが既に再会してたのか・・・)


ソエル<そういうことだ。適当に話切り上げてさっさと帰ろうぜ>


ルナ(・・・。)


嘉雅梨「・・・大丈夫か、ルナ?」


ルナ「え、あっ、うん!大丈夫だよ!?じゃ、またね嘉雅梨さん・・・」


嘉雅梨「あ、あぁ」


ルナ「・・・」


嘉雅梨「あ、待って!」


ルナ「なに?」


嘉雅梨「せっかく会えたんだ。連絡先くらい交換しようぜ」


ルナ「あ、うん!そうだね!」


嘉雅梨「よし。じゃあ『赤外線』で」


ルナ「へ?」


嘉雅梨「ん、どうした?早く出せよ、ケータイ[ガラケーを構える]」


ルナ「えっ、()()()()なの?」


嘉雅梨「『ガラケー』・・・?いや、ケータイだけど?」


ルナ「え、あっ、えぇ~あ、そういうことか。嘉雅梨さん、スマホとか知らないんだ?」


嘉雅梨「・・・スマホ!少年院の教官が言ってたやつか!なんだよ、お前もスマホ持ってんのかよ~!」


ルナ(この時代の高校生ほとんどスマホなんだけど・・・言わないでおこう)


嘉雅梨「まぁなんでもいいや。とにかく赤外線交換を・・・」


ルナ「嘉雅梨さん、ケータイ貸して?」


嘉雅梨「ん、ほい[譲渡]」


ルナ「・・・[メアド入力]」


嘉雅梨「なにしてんだ?」


ルナ「はい、私のメアド入れておいたから」


嘉雅梨「えっ、わざわざ手打ちしたのか?赤外線使えば楽に交換できたのに!遅れてるなぁルナ~!」


ルナ「はは、そうだね・・・」


ルナ(恐ろしい、これが『デジタルディバイド』・・・!)


ルナ「じゃ、またね・・・」


嘉雅梨「あぁ。そうだルナ、最後にもう一つ」


ルナ「ん?」


嘉雅梨「なんか悩んでるんだったら言えよ。アタシに協力できることがあれば協力するからさ」


ルナ「!」


嘉雅梨「じゃーな、ルナ!」


ルナ「・・・」


ルナ「ほんと、おせっかいだなぁ嘉雅梨さんは・・・」


ソエル<・・・>





ルナ「そう、ソエルの意識が100%になってたんだ」


ソエル<あぁ。おかげで不自由なく行動できたぜ>


ルナ「・・・行動って、なにしてたの?」


ソエル<中野が証言できないようにしてきた>


ルナ「中野って・・・昨日あなたが入院させた?」


ソエル<そう。そいつの病室に潜入して、喉と手潰してきたんだよ>


ルナ「な、なんてことを・・・!」


ソエル<おいおい、なんだその反応。お前に不利益をもたらす要因を、なに一つ証拠も残さず消してやったっていうのに。もっと喜べよ>


ルナ「でも、入院してる人をさらに怪我させるなんて・・・」


ソエル<・・・あのな、俺が動かなかったら中野が証言して、お前がサツから追われることになってたんだぞ?>


ルナ「そうだけど・・・」


ソエル(・・・。)


ソエル<やっぱりダメだ。今のお前に、この身体は任せられねぇ>


ルナ「うっ・・・!?」


ルナ「」


ルナ「・・・忘れてんのかもしれねぇが、1度でも俺の意識が100%になっちまった以上、この身体の決定権は俺にある。せいぜい寝てろ。今のお前は必要ない」







17:30

西覇王邸



ルナ(全ての元凶である343プロダクションを潰すには、まずは『音無ゆとり』から話を聞かなけりゃあいけねぇ。しかし、中野から聞き出そうにもアイツは何も知らないみたいだった。もっと情報を集めねぇと・・・)


ルナ「・・・っつーか、もう17時過ぎてんじゃねぇか。遅いな、母さん。いつもならもう帰ってきてる時間なのによ・・・」



「ガチャ[玄関が開く音]」



ルナ「お、帰ってきた。買い物が長引いた、ってところかね」


片桐「・・・いいや、寝てるよ。俺の車でな」


ルナ「っ!?」


片桐「あぁ安心しろ。乱暴な真似はしていない。ちょっと背後からクロロホルムをお見舞いしただけだ」


ルナ「て、てめぇは・・・!!」


片桐「はぁ・・・離婚して別れたとはいえ、娘から『てめぇ』呼ばわりされるなんてな・・・お父さん悲しいよ」


ルナ「うるせぇ、さっさと出て行け!ここはもうお前の帰って来ていい場所じゃねえ!!!」


片桐「分かってるよ。帰ってきたわけじゃない、ルナと話をしにきただけだ」


ルナ「あァそうかい。あいにく俺はお前と話すことなんて1つもないね・・・!」


片桐「俺もないよ。()()と話すことなんて」


ルナ「?」


片桐「言ったろ、俺はルナに用があるんだ。お前じゃない」


ルナ「・・・てめぇ、まさか」


片桐「引っ込んでくれねぇか。『もう1つの人格さん』・・・?」


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