#16 THE・人妻争奪戦
前回までのあらすじ
ママンが城ヶ崎に拉致られた
都内某所
城ヶ崎「ま、お母さんを傷つけられたくたかったら・・・大人しく出頭してくださいね~さもないと痛~い目グホボギャアアア!!!!??」
ソエル『っ、なんだ!!なんの音だ!!?』
片桐「俺だよ、ルナ」
ソエル『っ、親父・・・!?』
片桐「母さんは俺が守る。だからお前は安全な所へ逃げろ」
ソエル『待てっ、お前いまどこに・・・』
[通話終了]
片桐「・・・はぁ」
城ヶ崎「ちょっと~!人の通話、勝手に切らないでもらえますか~ぷんぷん!」
片桐「お前のケータイじゃねぇだろうが。不審者」
城ヶ崎「人をいきなり殴ってくる方がよっぽど不審者だと思いますよ~、オジサン?」
片桐「かもな。でも今回の場合は正当防衛だ。誘拐された女性を助けるための、正当防衛」
城ヶ崎「いいやぁ、これは過剰防衛ってやつですよ~?こうなったらおまわりさん呼んじゃいますよ~?」
片桐「その必要はない。俺がおまわりさんだからな」
城ヶ崎「グエ~ッ!おまわりさんの人が善良な市民を殴っていいんですか~!?」
片桐「いいんだよ、お前は善良な市民じゃないからな」
城ヶ崎「ひどいなぁ~逆公務執行妨害だぁ~よぉ~!」
片桐「・・・お前と話してても時間の無駄だな。さっさとその女性を放せ、誘拐犯」
城ヶ崎「嫌だって言ったら?」
片桐「『嫌だ』って言わなくなるまで殴る」
城ヶ崎「むぅ~っ最近のおまわりさんって血気盛んだから困っちゃうなァ~~!!!」
城ヶ崎「でもま、嫌いじゃないですよ。サイコパスなおまわりも」
片桐「サイコパスにサイコパス扱いされるとは、屈辱だな・・・まぁいい、ここまで言ってまだ放さないってことは、もう殴り倒される覚悟はできてるんだな?」
城ヶ崎「・・・はぁ。誰だか知りませんが、邪魔をするというのなら容赦はしませんよ~ぼく結構ケンカ強いんですからね~・・・おまわりさん?(真理奈を床に寝かせる)」
片桐「あぁ、そう―――」
家系ラーメン・にごり
嘉雅梨「かぁ~っ、ごちそうさん・・・と。どうだったルナ、美味かっただろ?」
ルナ「うん、美味しかったよ」
嘉雅梨「そうか~紹介した甲斐があったぜ~!」
店員「4番テーブルさん注文受けまァァァす!!!!」
店員たち「「「御達者でェ!!!!」」」
ルナ「・・・店内が静かだったらもっとよかったよ。じゃお会計しよっか」
嘉雅梨「いいよ。今日はアタシのオゴリだ」
ルナ「そんな、悪いよ・・・ただでさえ助けてもらったってのに」
嘉雅梨「いいんだよ。気にすんな」
ルナ「・・・」
嘉雅梨「ところでさぁ、いい隠れ家思いついたんだ。今から行こうぜ」
ルナ「・・・え、どこ?」
嘉雅梨「そいつぁ着いてからのお楽しみってヤツだぜ、ルナ」
謎の豪邸 玄関前
嘉雅梨「着いたぜ、ここだ!」
ルナ「なにここ・・・すごい豪邸だけど、誰の家なの?」
嘉雅梨「ダチの家だ」
ルナ「同じ高校の?」
嘉雅梨「おう。なかなか面白ぇー奴なんだよ」
ルナ「そう・・・いや、でもダメだよ。私がここにいるってバレたら、その友達にまで危害が・・・」
嘉雅梨「大丈夫」
ルナ「え、どうして言い切れるの?」
嘉雅梨「大丈夫だからだ!!!」
ルナ「うーん根性論かぁ」
嘉雅梨「わーったよ。今からそいつに電話して聞いてみるよ。大丈夫かどうか」
ルナ「う、うん」
嘉雅梨「・・・」
ルナ「・・・電話、かけないの?」
嘉雅梨「んん・・・どうやって発信するんだっけ?」
ルナ(出た、デジタルディバイダー!!)
※デジタルディバイダー・・・デジタルディバイドな人
ルナ「ここ押すんだよ」
嘉雅梨「おぉそうだった![友人に発信]」
ルナ(ガラケーを使いこなせない現役女子高生・・・)
嘉雅梨「あっもしもし~、いちごか?」
ルナ(・・・いちご?)
嘉雅梨「大丈夫だよな?」
ルナ(なにが!?)
嘉雅梨「だよな。オッケー、じゃ[通話終了]」
ルナ(え、もう終わり?)
嘉雅梨「大丈夫だってよ」
ルナ「だからなにが!!?」
嘉雅梨「なんていうんだろうな~、なんか電波がなんかアレだからなんか大丈夫なんだよ」
ルナ「努力は認めるけど何一つ理解できない」
嘉雅梨「う~んなんて言えばいいんだろうな~・・・???」
[玄関扉が開く]
???「理由を一言で表わすと『電波暗室の存在』」
ルナ「!?」
???「我が邸内には、外部からの電磁波を受けず、また内部から漏れることのない『電波暗室』がある。そこにいる限り、安全は保証されるという算段。ゆえの『大丈夫』という返答」
嘉雅梨「おぉいちご。わざわざ出迎えてくれたのか、サンキュ」
ルナ「あの、嘉雅梨さん。この人は・・・」
嘉雅梨「おう紹介するぜ。アタシのダチの『椎名いちご』だ」




